現場リアル

「介護施設での夜勤」それは自分との戦い…

介護施設の夜勤の勤務形態

①夜勤シフトの種類

夜勤のシフトは、職場によって大きく分けると「2交代のロング夜勤」と「3交代のロング夜勤」に分類されます。

■2交代(ロング)夜勤
「17時~翌10時」や「16時~翌10時」等の実働15時間~16時間程度の「1夜勤で2日勤務分となる夜勤」

■3交代(ショート)夜勤
「23時~翌9時」等の実働8時間程度の「1夜勤で1日勤務分となる夜勤」
※3交代の場合、準夜勤と呼ばれる「15時~24時」等の勤務者も必要となります。

②2交代(ロング)夜勤の職場が急増

最近は、2交代夜勤を取り入れている介護現場が増加傾向にあり、2交代が92.5%を占めるというデータが示されています。(2017年日本医療労働組合連合会の調査より)

背景には様々な要素がありますが、やはり一番は「夜勤帯に勤務可能な介護士が圧倒的に不足」しており、夜勤の長時間化を助長していると言われています。

③2交代夜勤のメリット・デメリット

(メリット)1回の夜勤で2日勤務計算になるので、明けの翌日は勤務休みになる事が多く、一度頑張れば少し休める。
(デメリット)拘束時間は長時間になる分、1夜勤当たりの心身の負担が大きい。

④3交代夜勤のメリット・デメリット

(メリット)2交代夜勤に比べ、1夜勤の時間は半分程度であり、1夜勤の負荷は最低限で済む。
(デメリット)1夜勤で1日分の出勤にしかならない為、翌日はまた出勤になるケースも多数。

夜勤のここが大変

①夜勤シフト勤務に身体が慣れない

一般的に入居系施設の正社員介護士であれば、平均月に4回~6回程度の夜勤が回ってきます。

その週に1日の夜勤に合わせて、毎週昼夜逆転の生活を求められるわけです。

年齢や体質にもよりますが、やはり生活リズムが極端な働き方は疲れを生みやすいですし、心身ともにストレスを貯めやすくなりがちです。

②介護士1人当たりの利用者さんが多い

夜勤帯は入浴介助やレクリエーション等が無く、夕食後の利用者さんの就寝後は排泄介助や巡回がメインになるため、業務量そのものは日勤帯と比較し減少します。

ただしその分人員配置も日勤帯とは大きく異なり、1人で多くの利用者さん対応をしなければなりません。

大まかにはなりますが、夜勤帯は大規模な特養や老健等で1人あたり20名~25名程度の利用者さんを、小規模なグループホーム等でも10前後の利用者さんを1人で受け持つ事になります。

何事もトラブルの無い平穏な夜勤であれば良いのですが、少しでもトラブルや突発対応が発生してしまうと、日勤のような協力体制はなく1人で対応求められる為、負担が一気に増します。

これが正に自分との戦いと言われる所以です。

③業務負担が安定せず、ろくに休憩が取れないケースも

上でも書いた通りですが、夜勤帯は1人になる時間も多いが故に突発対応があるか無いかで業務の大変さに雲泥の差が生まれます。

私自身、何度も経験がありますが「今日は平和な夜勤だなぁ」と一息着こうとすと利用者さんからコールが鳴り、その後コールの嵐に見舞われるなんて事もザラです。

そのような自体に巻き込まれると仮眠どころか、まともに休憩も取れずに朝を迎えるなんて事もあります。

同じ夜勤1回でも終了後の心身の負担状況は日によって様々です。

④夜勤の大変さを理解してもらえないケースも

また業務負担が日によって違うために、あまり夜勤経験のない人には夜勤の大変さも理解してもらえない事もあります。

それこそ2交代夜勤後の「夜勤明け」があくまでも勤務終了後でしか無いにも関わらず、「休み」だとうがった見方をされてしまうようなケースまで存在します。

夜勤を頑張るメリット

①夜勤手当がもらえる

夜勤を頑張る人の多くの目的は、やはり夜勤手当ではないでしょうか。

正社員の場合だと、一般的には夜勤手当として1回当たり3,000円~10,000円程度が月給にプラスされます。

パート等であれば、1回当たり17,000円~23,000円程度の給与となります。

仮に正社員で月5,000円✕5回の夜勤をしたとして、月給換算すると25,000円、年間では30万円の給与が上乗せされるわけですから、やはり大きいですね。

②夜勤専従という働き方も検討余地あり

また日勤と夜勤を織り交ぜた勤務が、生活リズムを壊すということで「夜勤専門で働く」という選択をする介護士さんもいらっしゃいます。

「夜勤専従の正社員」という事になると非常にレア求人になってしまいますが、「夜勤専従のパート」という形であれば受け入れてくれる介護施設も多くあります。

仮に月10回夜勤パートに入れば、1回20,000円だとして月給20万円が確保でき、出勤回数も10回で済みます。

10回の出勤で20日分の勤務をする計算になりますが、長時間の連続勤務がそこまで苦じゃないという方にとっては、出勤日数が少ないという事は非メリットになります。

それこそ夜勤専門の派遣等で勤務すれば、1回の夜勤が25,000円を超えるケースまでありますので、自分のスタイルに合わせて夜勤を賢くつかう事も有益ですね。

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まとめ

いかがでしょうか、介護施設の夜勤について少しでもイメージいただけましたでしょうか。

「長時間時間のストレス」や「不安定な生活リズムによるストレス」等、お世辞にも夜勤は楽な仕事だとは言えません。

その一方で低給与が叫ばれる介護業界において、少しでも収入を確保しようと考えた際に、真っ先に頭に浮かぶのもこの夜勤です。

最終的には自分の働き方と収入面の両側面から考えて、自分にとって夜勤がメリットに成り得るのか、もしくはデメリットになってしまうのかについて、判断しておく必要がありますね。

 

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