あるある

「あなたの職場は大丈夫?」介護施設に存在するお局様の原理と対処法

こんにちは、ごろにぃ(@goronyi_kaigo)です。

介護業界では、毎度おなじみとなりつつある「お局様問題」。

私は仕事柄、多くの介護施設に足を運ばせていただきますが、一番多く聞く悩みが人間関係。

そしてお局様がその根源として存在するようなケースも後を絶ちません。

みなさんの職場はどうでしょうか?お局様には振り回されてはいませんか?

このお局様問題は、管理者自身も手を焼いてしまっていケースも少なくなく、管理者さんの「何でこんな事になってしまったのか…」と言う言葉は聞き飽きてしまいました。

ちなみに介護現場の人間関係問題については、以前もブログを書かせていただきましたので、よろしければこちらもどうぞ。

介護現場の人間関係が悪い3つの理由を解説しますSNS上でも何かと話題に上がる「介護施設での人間関係問題」 介護士の離職理由についても、世間では「待遇面」や「重労働」といった環境...

お局様は決まって強靭なメンタリティ

そもそもお局様とは、こういった人の事を言います。

■「お局様」とは??

勤務歴が長い人に多く、新人や部下はもちろん、上司も含めた周囲の職員に対して、過度発言権を持つよう職員。

(お局さんの行動例)
①自分は仕事をしないで偉そうに指示や不平不満ばかり並べる
②積極的に派閥を作り、自身の価値観の浸透を図る
③気にいらない職員を平気でいじめたりする
④必要以上に偉そうな立ち振舞で仕事をする 等

そしてこうした、お局様の特徴の一つと言えるのが、周囲をものともしない「強靭なメンタリティ」を持ち合わせるという事です

「他の人にどう見られても気にせず、自分を押し通せる」というのがお局様の強みですので言われてみれば当然です。

■強靭なメンタリティを持つお局様のレベル別評価

レベル1:自分の悪いところに気づけていないだけ
(例)自分は仕事をしていなくても、平気な顔で同僚の仕事振りに口出しし放題。
→ただしこのレベルの特徴は、単純に古株になり自分に甘く動きが鈍くなったに過ぎず、だれしもが陥りがちの状況で、強い悪意は持ち合わせていません。

レベル2:自分の悪いところに気づくも事実を受け入れない
(例)自分の失敗について、平気で嘘をついて隠す
→この辺りから悪意のある自分への甘さが際立ってきます。自分が失敗しても受け入れないという強靭な強さを身につけつつある段階です。

レベル3:自分の悪いところを平気でさらけ出し、周囲に受け入れさせる
(例)明らかに自分が間違っていても、嘘を取り繕うわけでもなく、周囲を威圧でねじ伏せ、自分の意見を通す
→ここまでくれば、お局様完成形です。何でも自分が正しい、自分が白といえば白、自分が黒といえば黒を押し通します。このレベルは管理職でも制御不能になっている事が大半です。

こうしたお局様は、レベルの違いこそあれど「常に自分は悪くない」という自己正当感に満ち、周囲を寄せ付けない強さを持ち合わせています。

普通なら「こんな自分よがりな事すれば、周囲から受け入れられないよな」と自己を制するような事でも平気でやりきる事ができる強さを持ち合わせています。

お局様が職場に与える影響

そしてこうしたお局様は強靭なメンタリティを活かし、容赦なく周囲の職員を潰します。

自分が個人で好き放題するだけでなく、周囲の職員を巻き込み、最終的に職場を崩壊させる恐れまであるというのがこのお局様問題の怖いところです。

■お局様が職場を崩壊させるまでの流れ

①真面目に働いている介護士の粗を探し、平気で非難し潰す

②潰されたくない周囲の介護士は、お局様に逆らえなくなる

③まともな職員までもが、お局様を中心とした集団に巻き込まれる(いじめの原理)

④勢力を拡大した「お局様集団」VS「まともな職員」の戦いが発生

⑤管理者も強力なお局様へのが指摘できず「まともな職員」を守れなくなる

⑥まともな職員から順次退職し、結果人間関係が崩壊する

ここまでくるとお局様は管理者をねじ伏せ、自由ににできるわけなので、辞めずに居座ります。

そして残念ながらこの悪循環はループし続けます。

お局様対処法

こうしたお局様の勢力を拡大させ、悪循環に陥らせない為に大事なことはたった一つです。

「お局様が集団化する前に、徹底した指導をする」ということしかありません。

お局様が集団化してしまうと手に負えません。

だからこそ、その手前である「日常においておかしいことはおかしい」と管理職がしっかり現場をコントロールする必要があります。

逆に管理職のコントロールなくして、現場介護士だけでこの手の問題に対応するには限界があります。

繰り返しますが、大事なことは「お局様の勢力が拡大する前に確実に芽を摘む」という事です。

既にお局様やお局様の候補が存在する職場では、そうした人同士をシフトやフロアを被らせないようにする等の小手先の工夫も大事です。

勤務中に意気投合して勢力の拡大なんてされては、たまったものではありません。

この手の問題は、ある日突然ではなく、水面下でじわりじわり起きています。

その点に気づき制御できるかどうかです。

これも繰り返しますが、対応は個人でなく、組織チームで行ってください。

残念ながらこれまで1人でお局様に立ち向かい潰されるという介護士を多く見てきたのも事実です。

是非怪しい芽は摘みきって間違ったものは間違っているとあるべき形にしていくことで、まともな人間関係の職場を作ってください。

お局様対応【番外編】

最後に番外編として情報共有を少々。

賛否両論ありますが、お局様対策について先日このようなツイートをしたら、多くの反響をいただきました。

「イケメン介護士」の採用でお局様をおとなしくさせるというものです。

嘘のようなホントの話として書かせていただきましたが、これ私の経験上でも意外に効果があります。

お局様も女性です。やはり職場にイケメンがいれば、「好き放題している人」「みんなに嫌われている人」だというような悪いイメージを持たれたくないという心理も働くようです。

ただし、これはあくまでも私が見てきてうまくいった職場の一例に過ぎません。

一部のフォロワーさんからは、この「イケメン介護士を巡って女性の争いが絶えなくなった」というような、それこそ嘘のようなホントの話の報告もありました。

そうした意味では、結局は諸刃の施策となるのですが。

ただいずれにせよ介護業界において、このお局様の問題は非常に重要な問題です。

きっかけは、意外にささいな先輩風だったりします。

しっかり職場の秩序が守られるべく、管理者さんには注意をしてもらいたいですし、職場に慣れた古株介護士も自分自身がそうしたガンの根源とならないよう日々自分を戒める事も必要だと思います。

介護業界の活性化と共にこのお局様問題も都市伝説化する日を楽しみにしたいところです。