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【外国人労働者✕介護業界】「6万人の外国人」と「介護業界」の融合がもたらす可能性とリスク

「改正出入国管理法」の成立に伴い、何かと慌ただしい外国人労働者の問題。

介護業界も注力業界となっているわけですが、政府は「介護分野で5年間最大6万人の外国人労働者の受け入れ」という見込みを示しています。

そもそも日本では2025年には高齢化率が30%にまで上昇し、介護士が38万人不足すると言われています。

仮に6万人の確保ができてもこの介護士の38万人不足に対して、15%にしかならないわけなのですが。。。それは一旦置いておき、「外国人」✕「介護業界」について実現性とその可能性について、書いてみます。

「外国人介護士6万人」の確保が難しい説

そもそもの話ですが、本当に外国人介護士を6万人も集められるのか?という大きな問題があります。

あくまで、今回は入管法が改正法案が通っただけであり、今後の見通しはまだまだ不透明です。

①そもそも「6万人は政府の希望的観測」

②そもそも「介護士業務は単純労働ではなく」受け入れ側も困難

③そもそも「介護業界の賃金に魅力が無い」

 

①そもそも「6万人は政府の希望的観測」

こちらは言葉の通りですが、今回の6万人という数字は何ら信憑性のない希望的観測です。(実際に政府役人様が実現性は怪しいと言っていますね)

これまでも介護業界では、既存の在留資格で外国人労働者を受け入れていましたが、約10年かけてで5,000人にも届かず。

今回の法案により、受け入れハードルが下がったとは言え、これが一気に10倍以上になるとはいささか信じがたいですね。

②そもそも「介護士業務は単純労働ではなく」受け入れ側も困難

これまでも介護業界で外国人労働者の活躍が進まなかった理由に、「業務内容や言葉のハードル」がありました。

「単純労働」と言われる工場のライン作業のように、ひたすら同じ行動を繰り返すだけでよければ、臨機応変な対応やコミュニケーション能力を問われる事もそう多くはありません。

ただし介護業務の場合は、物ではなく人を相手にします。その為、常に小さな気付きや判断、また察知する為のコミュニケーションが求められます。

それを今まで文化や言葉の違った外国人の方が同レベルでカバーするとなると非常にハードルの高いものになります。

こうした背景や状況を理解している介護施設側は、仮に介護士になりたい外国人労働者がいたとしても、外国人労働者の受け入れに対して当然慎重になります。

③そもそも「介護業界の賃金に魅力がない」

ここが政府が最も甘く見ている部分だと思っていますが、今の日本の給与水準は世界的に見て決して魅力的とは言うことができない状況です。

外国人労働者は賃金を目的に異国へ渡るわけですから、日本の給与水準が魅力的に映らなければそもそも日本へ来るメリット自体ありません。

そこに拍車をかけて、日本の介護業界の低処遇です。世界的に見れば日本以上に国内での介護職の処遇レベルが高い国はたくさんあります。

「世界的に見て、賃金に魅力がない日本」「世界の介護業界で見て、賃金の低い日本」ともなれば、人材確保が容易でない事は予想できますね。

外国人介護士が増えた場合に考えれるリスク

そもそも6万人集められないという事を問題視しましたが、仮に多くの外国人介護士が日本で誕生したとして、受け入れる過程でもいくつかのリスクが残ります。

①コミュニケーション不足による事故

②日本人介護士の負担増加

③介護業界の処遇改善の停滞

 

①コミュニケーション不足による事故

一番のリスクがやはり事故です。

介護現場にいればわかりますが、現場では利用者さんの日々変わるコンディションについて、対職員・対利用者でのコミュニケーションが必須ですし、それはトラブル時や緊急時である程、大事になります。

またコミュケーションには、言葉が通じ合う者同士ならではのニュアンスや略語が存在しますので、どれだけ日本語を学んでも使いこなすまでには相当な時間を要します。

このコミュニケーション手段が劣化してしまうと、伝達にミスが起きたり、利用者さんの訴えを理解できなかったりと、最悪の場合事故に繋がる事にもなりかねません。

②日本人介護士の負担増加

恐らくどれだけ外国人労働者が日本の言葉や文化を学んだとしても、日本人の対人業務について、日本人のフォローは必須だと思います。

そうなると自立して外国人労働者に任せられる業務が、対人業務以外の掃除・洗濯等といった業務に偏り、日本人には対人業務等が偏ると想定されます。

もちろん人手が増えるという意味で、職場全体の負担は大きく軽減されますが、対人業務が主となることで、よりストレスや体力を使いやすい業務に費やす時間が増え、結果的に日本人介護士の負担は増加するもの予測されます。

③介護業界の処遇改善の停滞

また現在少しずつ改善している介護業界の処遇改善にも陰りが見えるかもしれません。

政府は外国人労働者を入れる事で、単純な労働力アップだけでなく、賃金上昇の抑制も狙っていると予測されます。

外国人労働者を増やすことで、大幅な賃金の底上げをせずとも介護の担い手が確保できるのではないか?という事です。(現実的には難しいと思いますが…)

また外国人労働者に日本語や介護技術を習得してもらう為には、そのための研修環境が必須ですので、政府としては、日本人に介護技能を身につける以上の環境整備に投資が必要となってきます。

限られた財源が受け入れ準備に回るわけですから、既存職員への処遇や環境の改善が後回しになってしまう可能性がありますね。

まとめ

外国人介護士について、簡単にまとめましたがいかがでしたでしょうか?

まだ、現段階では法案の改正が進められただけで、「そもそも本当にに外国人介護士の確保が進むのか?」「介護業界にどのような影響を与えるのか?」については不透明な状況です。

また今回はリスクという観点でブログを書きましたが、当然外国人労働者を受け入れることにデメリットしかないわけではありません。

先行して外国人労働者を受け入れている介護施設の成功事例というのも少しずつ増えるようになってきていますし、何よりもそもそも何の対策もされなければ、確実に介護の担い手は足りなくなり、介護業界に見通しが立たなくなります。

そうした意味で外国人労働者が日本の介護の手助けととなる可能性が大いにあります。

ただ私が言いたいのは、「そんなに甘くないと思います」という事です。

今後、外国人介護士の受け入れについても国としても様々な打ち手や検討が進められると思いますが、我々現場に携わる人間も外国人介護士を受け入れる為の準備をしておく必要があるかもしれませんね。

【おまけ】
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