こんにちは、ごろにぃ(@goronyi_kaigo)です。
今の介護業界では「介護士の離職問題」に頭を抱える介護施設が後を絶ちません。
ただし、介護士の離職も大きくは2つに分類できます。
・本来、防ぐことができたであろう離職
・防ぐことができなかった離職
「防ぐことができなかった離職」については、どうする事もできません。
一方で「本来、防ぐことができたであろう離職」についての大半は「入社前後のギャップや勘違い」から生まれています。
介護士は「ギャップ」を理由に退職する
そもそも話ですが、基本的に入社してくる介護士は「ここで働きたい」という希望をもって入社してきます。
その「ここで働きたい」と思った時に描いたイメージと実際の職場環境の間にギャップが無ければ、基本的に「辞めたい」という感情は生まれません。
ところが介護施設では、この入社前と入社後でのギャップ問題が後を絶ちません。
・面接で聞いていた職場環境と実際が全く違う
・入社前に約束してもらった事が全く守られない
こうしたギャップを理由に退職していく介護士が本当にたくさんいます。
入社前と入社後のギャップ例
よく起きがちな入社前と入社後のギャップの例について、いくつか上げてみます。
①管理者の態度が急変
早いときには、勤務初日からそうしたギャップに遭遇します。
介護士「今日からお世話になります!よろしくお願いします!」
このように面接時には、「家庭と仕事の両立」に対して、理解を示してくれた管理者が、入社後に急変してしまうパターン。
物の言い方から考え方まで、「面接時の管理者さんの姿は何処へ…?」というような事も少なくありません。
特に管理者の面接時とのギャップは、入社後の職場全体のギャップにも繋がりやすく、こうしたギャップに悩み退職をする介護士も少なくありません。
ただし稀に、逆もあります。
面接時は「厳しそうでうまく一緒に働けるかなぁ…」と不安を抱えながら入社。
しかし、いざ一緒に働くと非常に従業員思いでの管理者で、想像以上に良い職場だったなんて事もあります。
こうした良いギャップであれば歓迎ですけれどね。
②あれ、教育環境は?
(入社前)
管理者:「うちはバッチリ研修するから安心してね」
と言われたにも関わらず…
(入社後)
介護士「すみません、これはどうすれば良いですか?」
管理者「経験者でしょ!そんな事も聞かないとわからないの!」
介護士「えー、研修してくれるんじゃないの??」
面接時「夜勤時は慣れるまで、プラス1名の職員配置にするから安心して下さい」と言っていたのに、入社後「夜勤くらい1人でできるよね?」という管理者。
通称「安心してね詐欺」
転職コンサル時にこの手の詐欺を嫌という程見た…
— ごろにぃ@介護コンサル (@goronyi_kaigo) February 4, 2019
このように「経験者でしょ」の一言で放り投げられたり、面接の際に聞いていたような「教育環境」が一切無いというような例も少なくありません。
③私のプライベートの時間を返して
(入社前)
管理者「うちは職員のプライベートの時間も大事にしてもらっているから!」
と言われたにも関わらず…
(入社後)
介護士「すみません、そろそろ時間なので上がります。」
上司「何言ってんの?みんなまだ残っているのが見えない?うちはみんなで協力し合ってるんだから!」
介護士「いや、これじゃ子供のお迎えも行けないよ…」
中には、面接をした管理者が現場の実態を理解しておらず、良い話だけをしているケースもあります。
これはこれで現場理解もろくにしていない面接官の問題です。
④私の賞与は何処へ…
またオープニング等のような立ち上げ期にあたる介護施設で良く見られるのが、待遇面でのギャップです。
(入社前)
管理者「開設したばかりだけど賞与もしっかり出すからね!」
と言われたにも関わらず…
(入社後、賞与時期)
介護士「そろそろ賞与時期、わくわく!!」
管理者「申し訳ないけど、やっぱり今年は賞与出せないや」
介護士「え…使い道まで考えたのに(泣)」
特にこのような賞与等の食い違いは、立ち上げ期の運営が軌道に乗っていない介護施設では発生してしまいがちです。
管理者側も面接時には、事業が軌道にのった青写真を描き、ついつい「賞与もバッチリ支給します」と大きな事を言ってしまいがちです。
ただし実際のところ、介護事業所が軌道にのるまでには一定の時間が必要です。
そうした見立ての甘さがに振り回されるギャップもあります。
最後に
入社前後でのギャップについて、いくつかの事例を交えながら記事を書いてみましたがいかがでしょうか?
もちろんどれだけ事前に話を詰めたとしてもギャップがゼロになる事はありません。
ただし介護業界では、こうした実態をあまりにも蔑ろにした面接や案内によるギャップを多く目にします。
・管理者さんの「こうありたい」というイメージが誇張されてしまうケース
・「何としてでも採用したい」と採用意欲が高すぎる中で誇張されてしまうケース
・管理者が全く現場の実情の理解してないケース
こうした様々な要素が絡んでギャップが発生してしまいます。
繰り返しますが、ギャップを完全に排除するというのは、現実的には不可能です。
ただし、できるだけギャップを無くす事は、面接や案内の過程で可能です。
そしてギャップを持ったまま採用しても介護士は辞めてしまいます。
せっかく採用してもすぐに辞めてしまうようでは、採用する側にとっても採用される側にとっても一切メリットはありません。
この当たり前の事を是非採用担当の方には是非認識いただきたいと思います。
最後に
「こんなはずじゃなかったのに…」を防ぐには転職支援会社の活用も有効です。
基本的に実績がある介護士施設の紹介がメインですので、内部情報も把握してくれています。
※もちろん登録も利用も無料ですので、参考にしてください。
①「とにかくホワイトな求人を!」という方にオススメ
(公式)ハートフル介護士
・残業が少ない有休が取得できるというホワイト事業所に特化
・職場の内部情報をしっかり把握できている事が強み
・入社後の万が一のトラブルにも相談に乗ってもらえる
②「まずは情報収集!」という方にオススメ
(公式)ジョブメドレー
・求人数は業界ダントツの100,000件以上
・全国の介護事業所を網羅しているので、地方にお住まいの方にも人気
・介護士だけでなく、相談員やケアマネ求人が豊富であるのもポイント