転職

元転職コンサルが「介護業界の転職エージェント」の全てを語ります

こんにちは「介護コンサルをしながら、現役介護士を両立」がモットーのごろにぃ(@goronyi_kaigo)です。

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突然ですが、皆さんは転職活動に「転職エージェント」「人材紹介会社」を利用された事がありますか?

また利用はされた事が無くとも「職場の電話をとったら「転職エージェント」からの電話だった」という事もあるのではないでしょうか?

それくらい今の介護業界には、この転職エージェント(人材紹介会社)に多く溢れています。

今回は、元転職コンサルとして、意外に知られていないこの転職エージェント(人材紹介会社)について、裏側も含めて説明していきます。

転職エージェント(人材紹介会社)とは何なのか?

そもそも「転職エージェント」とか「人材紹介会社」とか名前は聞いた事があるけど、イマイチどんなものなのかわからない…という方に向けて、まずは「転職エージェント」のサービスについて少しまとめていきたいと思います。
※ちなみに「転職エージェント」と「人材紹介会社」については、呼称が違うだけですので同じものとして捉えていただいて構いません。

人材紹介サービスの概要

まず、転職エージェントの行う「人材紹介サービス」について表すと以下のようなものになります。

■転職エージェントのサービス概要


(出典)人材バンクネット

こちらをご覧いただくとわかるように、関係性としては以下のように表現できます。

  • 「求職者(介護士)」と「求人企業(介護事業所)」の関係は「雇用関係」
  • 「求職者(介護士)」と「転職エージェント」の関係は「求人の紹介」
  • 「求人企業(介護事業所)」と「転職エージェント」との関係は「人材の紹介」

その為、回りくどく書いてしまいましたが、転職エージェントがハローワークの役割を果たす関係性という事になります。

人材紹介サービスの流れ

人材紹介サービスの流れを簡単にまとめると下記のようになります。

■転職エージェントの利用フロー

(出典)シーセントリック

これを求職者(介護士)目線で少し掘り下げます。

①転職エージェントに登録
 基本的には「Web」での登録が主ですが、電話でも受け付けてくれます。

②希望ヒアリング
登録後の希望ヒアリングでは、「これまでの職歴」に加えて「希望給与」「希望勤務地」「希望施設形態」等、様々な転職に纏わる希望をヒアリングされます
※「電話形式」と「対面での面談形式」の2つに別れますが、最近は「電話形式」を取る転職エージェントが増加

③求人の提案
伝えた希望条件や自身の経歴に見合った求人を随時、転職エージェント側から提示されます。基本的には「待ちでOK」ですが、HPで気になり求人があれば別途問い合わせてもらう事も可能です。

④求人への応募、面接
実際に気に求人があれば、そのまま応募(書類選考)、面接へと全て転職エージェント側でスケジュール含めて調整してくれます。
※実際の面接の際は「担当コンサルタントが同行するケース」と事前に案内を受けて「自身1人で面接に行くケース」に分かれます。

⑤条件の摺合せ
面接後、無事内定が出た場合は「内定条件」について、摺合せを行います。
基本的に「入社意思の連絡」や「条件交渉」は全て転職エージェントが行ってくれますので、聞きづらい事でも遠慮なく聞きましょう。

⑥入社
もろもろの条件がマッチすれば晴れて「入社」です。
入社決定後は、基本的に自身と介護事業所間でのやり取りのみとなりますので、通常通りの入社手続き、オリエンテーションへと進められていきます。

転職エージェントに掛かる費用

このように求職者(介護士)側にとっては、至れり尽くせりの「転職エージェントの活用」。それだけに「何か裏が有るのでは…」と勘ぐる方もいるかもしれません。
そんな方に向けて費用(お金)の流れについても、説明しておきます。

求職者(介護士)にかかる費用はゼロ

まず一番気になる「介護士側にかかる費用」は、基本的に無料です。

ちなみにこの転職エージェント(人材紹介)は、国(厚生労働省)の許認可を得て行うサービスであり、国からは届け出さえすれば求職者からお金を収集する事も認められています。

ただし実態としては、基本的に介護業界の転職エージェントで求職者から費用徴収をしている会社はありませんので、ご安心ください。

求人者(介護求人事業所)にかかる費用は成功報酬

その一方で求人者(介護事業所)側には、成功報酬という形でしっかりと費用が発生します。

■介護業界の転職エージェントの相場

 「介護士の紹介1人につき年収の20%~25%程度の紹介料」

(例)年収300万円の介護士を採用
➡60万円~75万円程度の紹介料の支払が必要

多くの人はこの金額を見て「高い」と思われるかも知れません。ただし一般のホワイトカラー等の紹介料だと30%~35%程度が相場となりますので、一概に比較はできませんが、「まだマシ」という発想になる部分もあるのかも知れません。

また一つ気を付ける必要があるのは、あくまでも「成功報酬」だという事です。何人面接しようが、何人提案を受け入れようが入職に至らなければ無料です。

よく「求人情報誌」や「求人サイト」と「転職エージェント」が比較されますが、求人情報誌や求人サイトの多くは掲載してもらうだけで何十万というコストが必要になります。
もちろんそれで採用できれば問題ないのですが、最近では求人情報誌に求人を掲載するだけではなかなか介護士の採用は進みません。極論、お金だけが出ていくリスクは十分にあります。

そうした観点で言えば、コストはかかっても、確実に採用に至る転職エージェントの方が、経営の観点から見るとリスクが低いと見ることもできます。

そうした点から、介護士不足が広がる過程で、転職エージェントの需要が強まりつつある事は十分理解できます。

転職エージェントの返金規定

また転職エージェントについて、意外と知られていないのが、この「返金規定」と言われるものです。

・転職エージェントで採用しても、直ぐに退職されてはお金の無駄

・転職エージェントは、目先の売上欲しさに、正しくマッチングしてくれない

こうしたものを予防する為に、多くの転職エージェントは「返金規定」を設けています。

これは読んで字のごとくですが、「紹介後〇〇日以内に紹介者が退職してしまった場合に、紹介料をお返しします」というものです。

■介護業界の転職エージェントの返金規定

 「入社後6ヵ月~1年程度の返金規定」を設ける転職エージェントが主流

(例)①入社から1ヵ月以内の退職で100%返金
②入社から3ヵ月以内の退職で70%返金
③入社から6ヵ月以内の退職で50%返金
④入社から1年以内の退職で30%返金

特に離職率の高い介護業界の転職エージェントでは、このように長期的な返金規定が設けられるケースが少くありません。
逆に返金規定を極端に短くしたがる、転職エージェントには要注意です。

また、もちろんこうした返金規定については、各介護事業所と転職エージェント間で行われるものですが、介護士側が一切気にする必要はありません。

万が一、転職エージェントを通したにも関わらず、入社後に合わなかったというような事があっても問題ありません。遠慮なくやめてください。

今、介護業界で転職エージェントが活発に使われる理由

そして今、介護業界ではこの転職エージェントを利用して転職している介護士、そして介護事業所が激増しています。

これは非常にシンプルです

  • あまりにも介護士が足りない
  • あまりにも変わった介護士が多い
  • あまりにも世の中に求人が溢れている

とにかく介護事業所側も、介護士側も双方が転職や採用に対して慎重になっています。
それだけ介護業界の転職市場がブラック化が進んでいると言うこともできます。

今後もますます、介護業界の転職市場における「転職エージェント」の需要は高まると思われます。

介護士が転職エージェントの利用するメリットとデメリット

では具体的に転職エージェントを利用する事のメリットやデメリットについても整理をしていきたいと思います。

転職エージェントを利用するメリット

  1. 「求人の詳細情報」や「内部情報」が把握しやすくなる
  2. 非公開求人等もあり、個人で探す以上に広く情報が収集できる
  3. 転職に費やす時間や労力が削減できる
  4. 条件交渉により、待遇アップが期待できる
  5. 様々な相談やアドバイスがもらえる
  6. 全てが無料

 

①「求人の詳細情報」や「内部情報」が把握しやすくなる

転職エージェントの一番のメリットは、やはりこれではないでしょうか?

  • 介護事業所から求人依頼を受ける際、実際に管理者や採用担当者から情報収集する事が多い。
  • 実際に紹介した後に、紹介した介護士から入社前後のギャップ情報が把握できる。
  • 登録介護士から、職歴ヒアリングをする過程で以前の職場の内部情報を把握できる。

このように転職エージェントの内部には、介護事事業所の裏事情や人間関係まで含め、様々な情報が凝縮されています。
こうした情報の収集が転職エージェントを通じて可能なのは、一番のメリットだと言えます。

 

②非公開求人等もあり、個人で探す以上に広く情報が収集できる

実は今、介護業界では非公開求人の比率が上がりつつあります。

  • ハローワークに求人を出しても、条件に合わない応募者が多く、その応募対応に手が取られてしまう
  • 求人掲載をすると、利用者さんのご家族等が介護士不足を心配する
  • 管理職や相談員等、ポストが限られる職種は、公にすると噂が広がる為、非公開で転職エージェントに依頼する

こうした様々な要素から、表立って求人を掛けるのではなく、水面下で転職エージェントに依頼がいくケースが増えつつあります。
珍しい求人等、網羅的に情報を収集するという意味では、こうしたエージェントからの求人情報の収集は必須です。

 

③転職に費やす「時間」や「労力」が削減できる

また転職エージェントを利用するメリットに「時間」や「労力」を上げる介護士さんも少なくありません。
これだけ求人が溢れかえっている介護業界だからこそ、逆に自分に合った求人と出会うのが難しいとも言われます。
言うまでもなく、求人を探すスピードはエージェントを利用すれば何倍にもなりますし、労力も削減できます。
特に「現職が忙しい」「自分で探すのは面倒」等という方にはオススメと言えます。

 

④条件交渉により待遇アップが期待できる

転職エージェントを利用する事で待遇アップに繋がる事も少なくありません。

  • 個人では待遇アップをお願いしづらい
  • どのように交渉すれば良いかわからない

「少しでも良い待遇で入社したい」と考えていても、このようにうまく交渉できないという介護士さんが大半だと思います。
その点、転職エージェントは慣れたもので、当たり前のように交渉してくれます。
私自身エージェントをしていた頃は、管理職で最高100万円以上の年収アップを定時いただけた事もあります。
どうせなら、お願いしてみるのもアリだと思います。

 

⑤様々な相談やアドバイスがもらえる

また転職に纏わる様々なアドバイスがもらえるというのも、転職エージェントを利用する上でのメリットになります。

  • 履歴書や職務経歴書の書き方が教えてもらえる
  • 面接の対策がしてもらえる
  • 自分にあった施設形態を提案してくれる

それこそ面接対策については、面接内容を把握できているケースも多く具体的なアドバイスがもらえる事も少なくありません。
転職の考え方一つとっても第三者の意見がもらえる事がメリットにもなります。

 

⑥全て無料

そして最後に、これらが全て無料です。

エージェントを使ったからと言って、エージェントで転職する必要等全くありません。
それこそ、実際にエージェントに登録するものの、最終的な就業先は自分で決めたという方は半数以上おられます。

そうした意味では、情報収集の為の一貫として登録される例も少なくありません。

 

転職エージェントを利用するデメリット

  1. 自分のペースを乱されるリスク
  2. エリアによるサービスの質の差が大きい
  3. コンサルタントに左右される部分が大きい

①自分のペースが乱されるリスク

転職エージェントを利用する上で気を付けなければならない事は自分のペースを守るという事です。
皆が皆ではありませんが、担当のコンサルタントによっては転職希望者のペースを無視して、何度も連絡してきたり、急かされたりという事もあります。

あくまでもサービスを受ける側として、しっかりと自分の主張や転職ペースを伝えなければ、エージェントに振り回されてしまう結果となります。

 

②エリアによるサービスの質の差が大きい

転職エージェントは当然ながら、求人と求職者の多い都市圏に集中しがちです。
あまりに僻地だと営業活動がしっかり行えておらず、希望に見合った求人紹介を受けることができないかもしれません。
転職エージェントにも得意なエリアや不得意なエリアがありますので、その辺りも把握して利用した方が良いかもしれません。

 

③コンサルタントに左右される部分が大きい

そしてこれを言ってしまっては、元も子もありませんが、転職エージェントを利用する際には、担当となるコンサルタントによって大きくサービスの質が異なる事も理解しておかなければなりません。
若いコンサルタントがダメだとは言いませんが、中には新卒入社1年目で右も左もわからないコンサルタントも混じっているわけです。
「怪しい…」と思ったら別のコンサルタントに変えてもらうなり、別のエージェントを使うなり、使い手側として判断していく事も大事になります。

 

正しい転職エージェントの活用方法

では実際に転職エージェントと使う場合に注意しておくべきことについても、まとめておきます。

転職エージェント頼りでは片手落ち

上記に書いた通り、転職エージェントには多くの情報が集まりますし、うまく使うことで転職の成功率はグンと上がります。
ただし転職エージェント頼りでは、片手落ちかもしれません。

  • 転職エージェントを利用しない介護施設もある
  • 自分の力で探す事で気づく事もある

中には当然、転職エージェントに求人を依頼していない介護施設も存在します。
そうした求人情報を収集するには自ら求人を探すという姿勢も必要になります。
またコンサルタントと話をしていると、コンサルタントの意見に引っ張られてしまいますが、同時に自分でも探す事で、自分なりに気づきが得られる事も少なくありません。

理想は、転職エージェントを利用しながらも、自らの力でも探すという事かもしれません。

 

複数のエージェントに登録するのもあり

また自分で探すだけでなく、複数のエージェントに登録する事も大事なポイントとなる事があります。

  • 偏った意見でなく、情報の整理がしやすくなる
  • 転職エージェントを利用する50%以上の介護士が複数のエージェントを利用

転職エージェントにも考え方や方針の違いがあります。それこそ担当コンサルタントが変わればそうしたものも変わってきます。
だからこそ複数のエージェントに登録して、複数の角度からアドバイスをもらうという事も大きなメリットと成りえます。

一番大事な事は自分の意思をしっかり持つこと

そして転職エージェントを利用する場合に一番大事な事は、自分の意思をしっかり持つことです。
コンサルタントの話を聞いて参考にする事も大事ですが、言いなりなるだけでは自分の納得いく転職活動にはなりません。
しっかりと自分の意思をもって転職活動をする事、そしてしっかりと自分の希望をエージェントに伝える事が大事なポイントになります。

エージェントにとって言いなりの介護士さんよりも、しっかりと希望条件を伝えて意思をもっている介護士さんの方が良い転職に繋がる可能性は間違いなく上がります。

 

元転職コンサルがオススメする介護業界の転職エージェント

転職コンサルタントをしていた、ごろにぃがオススメできる転職エージェントについても特徴別にご紹介しておきます。

「ホワイトな職場を!」という方は【しろくま介護ナビ】

(公式)しろくま介護ナビ

「ブラックな環境はもうゴメン」という方に、一番にオススメしたいのがこの「しろくま介護ナビ(旧:ハートフル介護士)」です。
エージェントが事前にホワイトな介護施設のみを調査し、求人を取り扱うという徹底ぶり、新聞でも取り上げられる程のエージェントです。

  • 残業が少ない有休が取得できるというホワイト事業所に特化
  • 職場の内部情報をしっかり把握できている事が強み
  • 入社後の万が一のトラブルにも相談に乗ってもらえる

「広く情報収集したい」と言う方は【ジョブメドレー】

(公式)ジョブメドレー

「まずは情報収集から始めたい」「できるだけ網羅的に情報が欲しい」そんな方にオススメなのがこの「ジョブメドレー」です。
全国を網羅的にカバーし、求人量の多さをウリにしている転職エージェントですので、迷ったら、まずここに登録するのもありだと思います。

  • 求人数は業界ダントツの100,000件以上
  • 全国の介護事業所を網羅しているので、地方にお住まいの方にも人気
  • 介護士だけでなく、相談員やケアマネ求人が豊富であるのもポイント

 

「とにかく丁寧なコンサルが良い」と言う方は【MC-介護のお仕事】

(公式)MC─介護のお仕事

「転職エージェントを使うのが初めてで不安だ」「できるだけ丁寧なエージェントが良い」という方にオススメなのが、この「MC-介護のお仕事」です。
登録後は基本的に対面での面談を必須として、転職の悩みや求人提案について、とにかく親身に相談にのってもらえます。安心感は抜群です♪
単発の求人も豊富に扱っていますので、介護の副業として登録するのもアリです。

  • 登録後は、対面での面談を必須とし、丁寧なサービスがウリ
  • 全国に拠点があるので、自宅から近い拠点で面談も可能
  • 正社員やパートだけでなく、1日単位の単発の仕事も豊富で、働き方の柔軟さがウリ

 

「給与アップを目指したい」という方は【リッチマン介護】

(公式)リッチマン介護

ただでさえ低給与が取り沙汰される介護業界。「そんな介護業界でも少しでもリッチに働きたい」という方に向けたサービスが、この「リッチマン介護」です。
高給与・高待遇の求人を積極的に取り扱っている点はもちろん、入社決定後に「入社祝い金」がある等、とにかく「リッチに」がコンセプトの転職エージェントです。

  • その名の通り、高給与・高待遇求人に強いのがポイント
  • 入社祝い金で、驚きの最大20万円の支給
  • 介護施設との交渉力もあり、予想外の給与UPのチャンスも

 

最後に

ここまで介護業界の転職エージェントについて書いてきましたが、いかがでしょうか?
少しでも「転職エージェントの事が分かった」「参考になった」という声があれば幸いです。

ちなみに記事内でも書いている通り、
私は基本的には「転職エージェントの利用はするべき」だと考えています。

今の情報が溢れる介護業界の転職市場において、そして転職市場がブラック化している状況において、良い転職には良い情報がもはや必須です。
そうした情報面で転職エージェントが優位性を持っているのは間違いのない事実です。

ただ間違ってもらいたくないのは、「利用はするべきですが、実際の転職をエージェントにお願いするかはまた別」だという事です。

エージェントを活用し、自分自身でも転職活動をし、情報の量と質を担保した上で、最終的な転職先は自分自身で決める事に意味があります。
それが「エージェントを通してになるのか?」「ハローワークを通してになるのか?」「友人を通してになるのか?」等、これらは全て「結果」に過ぎません。

言うまでもなく、「転職活動に掛けた時間の何倍もの時間を職場で過ごす訳です」妥協せずにしっかり情報収集し、良い転職に繋げる事が大事なのは言うまでもありません。

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