こんにちは、ごろにぃ(@goronyi_kaigo)です。
私は、新卒からこれまで約15年の間に「介護現場」→「現場管理職」→「転職コンサル」と経験を重ね、現在は介護コンサル会社に所属しながら、介護士として現場のお手伝いもさせていただいています。
このブログでは、そんな私自身の経験や考えについて、個人的な見解として発信させていただいています。
ちなみにそんな元転職コンサルでもある私、ごろにぃがオススメしている転職サイト(エージェント)が、しろくま介護ナビです。
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それでは早速本題です。
「みなさんの介護現場は休憩時間がしっかり取れますか?」
この質問に対して、自信をもって「はい!」と答える事のできる介護士さんはどの程度いるのでしょうか?
実際のところ、以下のような介護士現場は少なくありません。
- 「休憩時間に期待をする方がおかしい」と言わんばかりの介護施設
- 「介護現場ってそういうもんでしょ」と言う上司
もちろん常に利用者さんが同じ空間にいるような介護施設においては、臨機応変な対応が求められ「毎日ゆっくり休憩を取る」というのは、難しかったりするのも事実。
今回はこの「介護現場の休憩」について、記事を書いてみたいと思います。
休憩の概念が崩壊している介護現場・管理者は少なくない?
まず始めに「忙しくて休憩が取れない」という話以前に、「休憩の概念が崩壊している介護現場」に遭遇した事がある方も多いのではないでしょうか?
悪い例が以下のようなものです。
今日は支援先の有料にヘルプ
シフトが回っていなくて、朝からバタバタ…
午後少し落ち着き、新人さんが休憩に行くも、何故か10分で戻ってくる。
聞くと
管理者に「こんな日に呑気に休憩を取る職員はいらない」と吐き捨てられたと…久々に「クソ」な管理者に出会、久々にごちゃつきました(苦笑
— ごろにぃ@介護コンサル (@goronyi_kaigo) March 5, 2020
「休憩は労働者の権利」であり、「雇用者は休憩を取らせる義務」があります。
ただし一方で、中には「どうしても手が足りず休憩時間が確保できない」「急なトラブルが発生した」等のように、休憩が十分に取れない場面があり、その事は多くの介護士が重々理解しています
だからと言ってそうした介護士の我慢や協力を当たり前だと思っていては、現場の改善は期待できません。
それこそ管理者が上記Tweetのような対応になるのであれば、それは甘えを通り越して、もはや現場の崩壊を意味します。
昔と比べるとこうした横柄な事業所は減少しているように感じますが、それでも中にはこれらのように休憩の概念が崩壊しているような介護現場が存在しているのも事実です。
休憩時間は労働者の権利であり、使用者の義務
また上記でも触れたように、そもそも「休憩時間」とは、労働者の権利であり、使用者の義務です。
労働者が休憩時間を「取る」「取らない」、使用者が休憩時間を「取らせる」「取らせない」という事について、各施設での選択権が存在しない事を十分に理解しておく必要があります。
だからこそ、下記Tweetのような言動は、以ての外です。
介護施設で「休憩時間なんてまともに取れると思わないでね」とドヤ顔で言う管理者や上司。
でも休憩は取れるとか、取れないとかじゃなくて、取らせる義務があるからね…
労働局来ちゃいますよ。
— ごろにぃ@介護コンサル (@goronyi_kaigo) April 16, 2019
この辺りについても、労働基準法にならって簡単にまとめてみたいと思います。
休憩時間(長さ)について
【労働基準法第34条1項】
- 労働時間が「6時間を超え8時間以下の場合は45分以上の休憩」が必須
- 労働時間が「8時間を超える場合は1時間以上の休憩」が必須
このように最低限取得しなければならない休憩時間は、法律で明確に定められています。
本来的には「休憩は取れる?取れますか?」というものでは、ないという事です。
ちなみに上記の休憩必須時間は、あくまでも「最低限」ですので、それ休憩時間を取得させる事自体は問題にはなりません。
休憩時間の利用方法について
【労働基準法第34条3項】
- 使用者は「自由に」休憩時間を使わせなければならない
また休憩時間については、労働者が自由に使う事ができる時間です。
介護施設で起こりがちな「利用者さんを見ながら休憩」「休憩時間に会議」等のような事は本来、当然認められるべきではありません。
このように休憩時間については、労働基準法で義務化されているわけですので、違反した場合、使用者は罰せられます。
しかしそれでも休憩の取得義務について、介護現場では意識の低い経営者や管理職が多いのは事実であり、また現実的にそのような環境を作るの難しい介護現場も珍しくありません。
介護士の「休憩時間あるある」
上記のように明確に、労働基準法上に定められている休憩時間の概念。
しかしながら、介護現場ではこの法令通りに「正しく」休憩時間が取れていないケースも散見されます。
介護現場の「休憩時間あるある」
- 休憩時間がそのものが確保できない
- 「ながら休憩」になっている
- 自由の無い休憩となっている
これらはあくまでも一例ですが「介護士の休憩あるある」ではこのような問題がよく取り上げられます。
①休憩時間そのものが確保できない
恐らく介護現場で最も起きてしまいがちなのが、この「休憩時間が確保できない」というものです。
そもそも介護現場は、圧倒的な介護士不足です。
- 休憩が取りたくても業務が終わらず取れない
- 上司も休憩を取らせたくても、介護士が足りず取らせられない
- 残業するなら、休憩時間を削って記録したり、翌日の準備をする方がまし
- 「取れない」「取らせられない」という風潮が「取りづらい」という風潮に変わる
介護士不足からこのような負のスパイラルが発生します。
特に1人の役割の幅が広い介護現場や夜勤帯等、少人数体制の介護が必要な場面ほど、調整が難しく、休憩時間が取りづらい傾向が強いように感じます。
そして何よりこうした状態を「介護現場なんだから当然だ」という受け止め方をしている管理者や上司が少なからず存在する事が、問題を更に大きくします。
②ながら休憩になっている
また「表面的には休憩時間を取れているように見えても実態はそうではない」というケースも多々存在します。
- 休憩時間に利用者さんの見守りを依頼される
- 休憩時間に食事を取りながら職員会議
- 利用者さんの食事介助をしながらの休憩
- 休憩時間でもコール対応が求められる
このように休憩中であるにも関わらず、気が休まらないというケースも少なくありません。
ハード面においても「休憩室が備え付けられていない」等、ながら休憩にならざるを得ない職場環境になっている介護施設が少なくありません。
③自由のない休憩になっている
上記にもあるように、本来休憩時間は労働者に「自由」を与える時間でなければなりません。
それにも関わらず「休憩中の外出は禁止」というような介護施設もたくさんあります。
「休憩時間に外に出られてしまうとトラブル対応時に現場が回らない」等の現実的な問題を抱える介護施設もあるわけですが、、、
本来、休憩には「しっかりリフレッシュし、身体を休める」という明確な目的があるわけです。
時には「外でランチをしたい」「ゆっくり寝たい」「ちょっと銀行に行きたい」という介護士さんもいると思います。
こうした休憩時間の制約は、介護士のリフレッシュの機会を奪い、休憩時間の質の低下を招事になります。
休憩時間確保の為に改善すべきポイント
このように課題が盛りだくさんの介護現場での休憩時間。
基本的に、改善するためには「介護士の配置を増やす」「業務を効率化」するのいずれかしかありません。
でもその前にまず一つ。
何よりもまずは「休憩への雰囲気作り」について、今一度しっかり考えるべきだと私は考えます。
休憩時間が崩壊している介護施設では「休憩している介護士にも手伝ってもらえる」という大前提が成立していまっています。
その意識を改めて、人員配置を正しく見直し、休憩時間を休憩時間だと割り切る職場雰囲気を作る事がまずはスタートラインです。
助け合える事と甘え合ってお互いが働きづらくなる事は、全くの別モノです。
その大前提の「認識」を改めなければ、結局人員配置を手厚くしても、休憩中のヘルプ依頼は止まりません。
繰り返しますが、本来休憩時間とは労働者のリフレッシュを促し、業務の生産性を上げるためのものです。
ただでさえ負担も大きく、ストレスも掛かりやすい介護現場。休憩さえも正しく取れず疲弊した中で断続的に介護業務をしても仕事の精度は上がりません。
そうなると介護職も疲弊の一方で、リフレッシュどころか退職を促しかねません。
最後に
ここまでお読みいただきありがとうございます。
現実を見れば見るほど、割り切った正しい休憩を取れる介護現場を作り上げる事はハードルの高いことにも見えます。
「そうは言っても、、、」という声もたくさんあると思います。
ただしこうした介護現場目線で言えば、こうした環境を目指す職場でなければ、今後介護士に選ばれる職場には成り得ないでしょう。
今後は介護士に選ばれる介護施設しか、介護士不足が叫ばれる介護業界を生き抜く事はできません。
仕事を選ぶ側の介護士も同様です。自己犠牲前提の職場で勤務して自分を追い込んでも、結局潰れるのは自分自身です。
多くの介護施設では今の休憩の在り方が、職員の自己犠牲のもとに成り立っているという事を十分に理解しておく必要があります。
(参考)休憩を取れる職場を探すなら
本当の最後に・・・
「そんな事を言ってもうちの介護施設は、休憩を取らすつもり等微塵もない」という職場にお勤めの介護士さんもいるかもしれません。
そんな方に向けてオススメの転職エージェントについてもご紹介しておきますので、相談先や情報の収集先としても有効につかい、話を聞いたりしてみるのもありです。
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