こんにちは、ごろにぃ(@goronyi_kaigo)です。
私は、新卒からこれまで約15年の間に「介護現場」→「現場管理職」→「転職コンサル」と経験を重ね、現在は介護コンサル会社に所属しながら、介護士として現場のお手伝いもさせていただいています。
このブログでは、そんな私自身の経験や考えについて、個人的な見解として発信させていただいています。
ちなみにそんな元転職コンサルでもある私、ごろにぃがオススメしている転職サイト(エージェント)が、しろくま介護ナビです。
「ホワイトな介護現場の求人のみをピックアップする」をテーマに「しろくま」と命名され、新聞にも取り上げられる程の転職サイトです。
ブラックと言われる介護業界に一石を投じるサポート方法で、私自身も自信をもってご紹介しています。ぜひご参考に。
それでは早速本題です。
介護現場に限らずとも、
介護士「私、退職します」
上司「給与上げるから辞めないで」
介護士「じゃ、残ろうかな」
こうした辞めようとする人間に対して、「給与を上げるから辞めないで!」と取り繕う法人が少なくありません。
ちなみに先日この件について、以下のようなTwitterをしたところ、様々な見解をいただきました。
どこの職場にも
①辞めます!
↓
②給与上げるから辞めないで…
↓
③じゃ残りますこの辞める辞める詐欺で昇給を掴み取り続ける輩がいるんだね。
結局、職場がこの引き留めしても足元見られて…周囲に悪影響与えて…
あまり良い事ないよ。— ごろにぃ@介護コンサル (@goronyi_kaigo) March 7, 2020
今回は「辞めます→給与上げます→残ります」このスパイラルについて、記事を書いていきたいと思います。
「退職します」→「給与上げるから辞めないで」→「退職撤回」に対しての考え
まず、この「退職願い」→「給与UP交渉」→「退職撤回」のプロセスに関して、私自身が考えている事を先にまとめると以下のようになります。
- 「給与上げます」の引き止めは、メリットが薄くオススメできない
- ただし、もしそのような交渉が行われ、退職撤回する事になっても介護士に非はなく、当然の権利
- 問題は、そうした状況を作っている管理者や職場、そしてそこに付け込む一部の介護士
私の経験上「給与上げるから残って」という引き止め交渉をして、引き止めに成功したとしても、中長期的に見るとメリットよりデメリットの方が大きいケースが大半のように感じます。
結局の所、「退職を申し出たられた」という段階で、当事者の介護士と事業所の関係は概ね決着してしまっています。
その状況を退職に至ったプロセスを反故にして、「給与」という目先の人参だけをぶら下げても、効力はそう長くないのではないでしょうか。
「給与上げます」の引き止めは行わないにデメリットが多い理由
まず今回の「給与上げます」の引き止めにネガティブな反応をいただいた方々の声をいくつかご紹介してみたいと思います。
- このパターンの方がいて、「わかりました。退職手続きします」と言ったら、かなり焦った職員がいました。 すぐに退職させ、職員は一人減りましたが、職場は明るく働きやすくなり、感謝されました!
- うちの職場は辞めるという人は止めないし、辞めたら戻しません。 それを継続しているし、人間関係も良いとは言わないけど安定はしています。 だから辞める人がいません。 昨年度の離職率は0でした。
- 私は前の職場を辞める時に「お金が足りないのか」って言われた事はありました。でも、それで給料を上げてもらっても、「なんで仕事が出来ないクセに給料がいいわけ」と言うキツい職員がいるのが分かってたので『何が何でも辞める』方向で行った覚えがあります。残ったら残ったで悪化の一路が…。
これらのように「給与」というキーワードだけに関わらず、「引き止め」という行為に対してネガティブな声が多くありました。
これに関しては私も賛成で、そこに「給与」のような人参をぶら下げてもろくな事になりません。
- 職場内で「あの人は退職するとゴネたから給与が上がった」と噂が広まる
- 職場内の給与基準や評価基準が行きあたりばったりになる
- 事業所として足元を見られて、事業運営に弊害を与える
これらのように、一部の職員に特別対応をしてしまうことで、その他の本来前向きな職員にまで不平不満が生まれます。
よく「誰にも言わないでね」と口止めをして、特別対応をする法人ケースも目にしますが、残念ながら結局バレてしまう事が大半です。
中には法人にとって退職が死活問題となるような貴重な戦力であれば、このような特別対応が致し方ない場面があるのかもしれません。
ただし、余程のケースでも無い限り、給与で退職の引き止めをしてもプラスよりマイナス面の方が大きいと考えておいて間違いないのではないでしょうか。
「給与上げます」で「退職撤回」は、当然の権利
また「給与上げます」という提案に対して「退職を撤回する」という事は、もちろん求職者の権利としてありだとする声も多く聞かれました。(以下、反響の紹介です)
- 逆に給料上げないから辞めてくんだよ 当然じゃね?
- 辞めるという人が給料上げてもらえるなら残るというのは当然の権利でしょう
- 詐欺の人もおるかも知らんが、実際「この給料でこの仕事やってられん」という人が見合った給料なら働けるってことでもあるんでは?
- でも、それで上げてくれるなら、その職員は必要な人材って事じゃないのかな?必要じゃない職員に対しては、上げないと思いますが。 うちの職場は、必要ない職員には交渉に応じず退職してもう職場です。
これらのように「給与UP」を提示されて、退職を撤回する事は、介護士にも当然の権利としてありだと私も思います。
それこそ上記のように、特別対応により周囲に不平不満が生まれたとしても、それは当事者である介護士でなく、法人に向けられるべきものです。
ただし中には足元を見て交渉をしてくるような例もあります。
辞める気が無いにも関わらず、「退職」をチラつかせて給与を上げさせようとするような職員が一部にはいます。
もちろん給与は大事です。
だからこそ「給与が上がらないなら辞める」というのも、自分の労働と給与が見合わないと感じれば当然の判断です。
ただし、そのようなあたかも最終手段かのように「退職」をちらつかせて「あわよくば」を目論むような声に振り回されていては、それこそ周囲の不満は膨らむばかりです。
結局は、法人・管理者がしっかりコントロールする事が大事
結局のところ、このような「退職します」→「給与上げるから辞めないで」→「退職撤回」のフローにおいては、法人や管理者の立ち振舞が大事なものになります。
以下は、法人や管理者に疑問や責任を感じているような声です。
- それを許してきた管理者にも問題はある。向上している施設には当然に良い人が集まり、低下している施設はその反対………って事よな。
- そんな上手くいくならやり たいわ。酷い待遇する現場や 上の方が悪い気がします。 それが通用するのは待遇が 悪いのを認めてる証拠では ないですか?非がない自信 あれば引き留めなければいい。
- そういう職場環境を作ったのは管理者。 自業自得ですねー
- 昇給を狙って「辞める」と言うのは良くないけど、給料上げてでも残って欲しい職員なら初めから見合った給料を出さない方がおかしいと思う。
- それで悪影響になる職場環境を作っている管理者の責任でしょう。
- これ、私がコンビニ店長時代にオーナーがよく裏でやってました。結果、どんどん崩壊しましたねぇ。そりゃそうだ笑っ お金の使い方間違ってる笑っ
- 職場や上司に魅力を持たせてないから、足元を見られている気がしますねー
- 辞めるって言われて給料アップする。 そんな直ぐに手のひら返しするとこならなおさら辞めたくなるわ
- 辞めるって言って給料上がる会社はロクなもんじゃない。 一度落ち着いても、また辞めたくなる。 給料上がっても、下がった気持ちは上がらない。
そもそも大事な事は、「辞めたい」という声にばかり振り回されて「給与」という人参を掲げる事ではありません。
なぜそのような結果になったのかを考えて、次の退職希望者を出さないように考える事が必要な事です。
結局、行きあたりばったりの対応で職員とを引き止める法人は、何をしても行きあたりばったりの傾向が強いです。
そのような後手後手の対応しか打てない法人なのであれば、今後の職場環境改善に向けた施策が優先度高く行われるとは考えづらいものです。
目先の給与は大事です。
でも長く働く上で良い職場なのかどうか、個人ごとに価値観は違う中でもしっかり見極めるべきだと思います。
そして法人側が見極められた中で、選ばれる法人を目指さなければならないのではないでしょうか。
(参考)良い職場を探したい方へ
最後に行きあたりばったりの「退職引き止め」に無闇に応じる前に自分がどうしたいのか?他の職場環境はどうなっているのか?についても情報収集しておくに越した事はありません。
参考までに情報収集の為の転職サイトについても、ご紹介させていただきます。
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