現場リアル

「介護事業所の給付金不正受給」背景で介護士が被害を被る理由

こんにちは、ごろにぃ(@goronyi_kaigo)です。

私は、新卒で介護業界に飛び込み11年間介護現場や管理職を経験してきました。
その後、転職コンサルに5年間従事し、現在は介護コンサルをする傍ら、介護現場で介護士としても現場のお手伝いをさせていただいています。
当ブログではそうした中での経験や思いについて、書き記していきます。

ちなみにそんな元転職コンサルでもある私、ごろにぃがオススメしている転職サイト(エージェント)が、しろくま介護ナビです。

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入り口から少し脱線しましたが、それでは本題です。

最近はニュースで取り上げられる事も多くなった気がする「介護事業所の不正請求問題」

「自分には関係ない」「あくまでも一部の介護事業所の話」と言えばそれまで。

事実こうした不正問題を起こすのは一部の介護事業所であって、大半の介護事業所では健全な運営が成されています。

ただし、現実問題としてこうした介護事業所におけるこの不正請求の件数は増加傾向にあります。そしてその煽りを受ける介護士も増加傾向にあります。

今回は、この介護事業所の不正請求についての実態や介護士が被害を被る理由、そして取るべき対応等について記事にしていきたいと思います。

 

【実態】介護事業の給付金不正受給事案

まず「介護事業所の不正受給」と言ってもピンとこない方に向けて、直近でニュースとして取り上げられた介護事業所の不正事案をいくつか挙げてみたいと思います。

介護事業者における不正受給(例)

最近のニュースを3件ほどピックアップ。

①株式会社かがやき (徳島県石井町)

実際に行っていないサービス内容や虚偽の人員配置状況を報告する等し、約5,500万円の介護給付金を不正に受給
2019年8月8日付けで徳島県より「ヘルパーステーションかがやき」のサービス事業者指定を取り消したことが発表

②株式会社ひなた (鹿児島県鹿屋市)

ヘルパーステーションひなた、ケアプランセンターひなたにおいて、実際に行っていないサービス内容を実際に行ったかのように見せかけて報告し、約180万円の介護給付金を不正に受給
また従業員に対して不正隠蔽の指示までしていた事が判明し、2019年8月26日付けで指定を取り消しが発表

③一般社団法人療創会 (和歌山県田辺市)

一般社団法人療創会の運営する「通所介護なかずリハビリテーションセンター」において、実際とは異なった人員配置状況やサービス内容を報告し、約3,127万円の介護給付金を不正に受給。
2019年10月15日付けで指定取り消しが行われる事が決定

 

横浜市の司命堂会が運営する老健では「7億円もの不正受給」が判明

そして直近の介護業界で最も驚かされたのが、この横浜の司命堂会が運営する老健で行われたとされる7億円にものぼる介護報酬の水増し請求の事案です。

介護報酬約7億円を不正受給か 横浜市の介護老人施設

横浜市旭区にある介護老人施設が、医師の人数を水増しして介護報酬7億円余りを不正に受け取っていたことが分かりました。

横浜市から、新たな利用者の受け入れを1年間停止する処分を受けたのは、旭区の介護老人施設「希望の森」を運営する医療法人「司命堂会」です。 市によりますと、施設ではすでに退職した医師のタイムカードを使うなどして医師の人数を水増しして報告し、介護報酬を不正に得ていたということです。 市が監査したところ、不正は少なくとも2013年から去年までの5年間にわたっていて、計約7億5000万円を不正に受け取っていたとみられています。 処分を受け「司命堂会」は、「正直な思いとして主張が認めてもらえなかったのは残念に思っておりますが、市の処分については従う方針です」などとコメントしています。 市は今後、時効となった分を除いた2億円余りの返還を求めるほか、自主返納も求めていく方針です。

引用:2019年9月25日 TVKニュース

もちろん「不正」は「不正」であって金額の代償は関係ありません。

ただしこの7億円にものぼる不正請求には驚きを隠せません。

さらにこれだけ不正手段までが明るみになりながら「主張が認められずに残念」だと言い張れる法人の神経は、もはや理解の範疇を超えています…

 

介護事業の不正受給の大半の理由がこの2つ

これらのように介護事業における不正受給案件は年々増加傾向にあるというのが、近年の傾向です。

この点については、以前の記事でも取り上げましたので、よければ参考にしてみてください。

 

ちなみにこれらの不正受給手段は実に様々ですが、大きく分類すると以下の2点になります。

■介護事業所の不正ポイント

  • サービス内容に関しての虚偽報告
  • 人員配置に関しての虚偽報告

介護保険の請求根拠がサービス内容と人員配置(サービス供給体制)で決まるわけですから、当然と言えば当然ですね。

 

サービス内容に関しての虚偽報告とは?

サービス内容の虚偽報告についての例については、至ってシンプルです。

「実施していないサービスを実施しました」と報告するようなものが大半です。

介護請求の仕組みそのものを否定する手段であり、悪質極まりません。

人員配置に関しての虚偽報告とは?

これついてもシンプルです。

  • 既に退職した人がまだ勤務しているかのように見せかける
  • 実際は適正に配置できていなかった介護士のシフトを後付で改ざんする

これらは例に過ぎませんが、これらのように正しく人が配置できていないにも関わらず、配置できていたとして虚偽報告し不正の請求が行われます。

 

極一部の介護事業所で改ざんが当たり前になっている現実

サービス内容の虚偽にしても、人員配置の虚偽にしても、本来担保しなければならないサービスの質や内容、安全性等が確保されていない状況下でサービスが行われ、不正に料金が請求されているという事になります。

そんな事は「ダメに決まっている」というのは、誰にでも判別できるかと思います。

ただし、事の重大さを理解してか理解せずかわかりませんが、こうした虚偽報告が当たり前の事として浸透してしまっている介護事業所が一部に存在するのも事実です。

この件については、先日Twitter上でも話題にさせていただきました。

 

すると案の定、残念な意味で多くの方からの共感や実態を教えていただく事になりました。

  • 毎度毎度、実地指導の度に怪しく事務所がバタつく
  • なぜはうちの職場には勤務表が2つあります、、、怪しい
  • 勤務表どころか記録も何もかも修正させられる…
  • 明らかに経営層のモラルや能力が足りていない etc

これらのように、程度の差はあれども必ずしも健全とは言えない経営がされている介護現場が存在しているのが今の実態です。

 

不正事業所で働くと介護士は痛い目に遭うことを理解するべき

これらのように不正受給等の問題を抱えた中で経営がされている介護現場が一定数存在する介護業界。
ただし、こうした状況を経営サイドの問題だと認識し、他人事だと思っていると介護士自身が痛い目に遭う事もあるという事は理解しておく必要があります。

行政の指導により給与が激減、職を失う事も…

こうした不正が明るみになった場合、当然ながら不正を行った介護事業所は不正請求をした金額を返納するとともに、場合によっては業務停止、認定取消等の対応が取られます。

その結果、経営が厳しくなったり難しくなった煽りは介護士にも影響してきます。

「給与がしっかり支払われない…」「減給…」「仕事を失う事も…」等のように、仮に経営サイドが主導した不正であったとしても、現場の介護職に負担がのしかかる事も少なくありません。

不正事業所にいた職員としてレッテルが張られる

またこうした不正受給の問題が明るみになった場合、基本的には不正事業所について公に事業所名や不正内容が公表がされますので、近隣の介護事業所にも不正の状況が知れ渡ります。

その結果、不正が公に明るみになってから慌てて転職活動をしたとしても「あ、あの不正事業所で働いていた介護士なんだ…」とレッテルが張られる事も少なくありません。

自分自身に一切の非がないような場合であったとしても、やはり完全には理解をしてもらえないと思っていた方が良いかも知れません。

 

自分の勤務先が不正を行っていた場合は?

これらのように「不正が行われていたとしても、それは経営層が勝手にやっている事だ」と我関せずでいるだけでは、いつどこで巻き込み事故をもらうか分かりません。

そして何よりも、自分の給与の中にそうした不正受給により得られた賃金が含まれると分かっていて気持ちの良いわけがありません。

だからこそ、もし不正を見つけた場合は「役所の介護保険課」等に内部通報をしましょう。そして自分自身は早々と転職活動を進める事をオススメします。

もちろん内部から不正を正すという事も大事な事かもしれませんが、この手の問題は一個人が介入して解決するには些か難易度が高すぎます。
何よりこうした事例は犯罪行為なわけですからね。

だから外部機関に委ねる事、そして自分は自分で守る事、それが唯一無二の解決方法です。

不正をみつけたら…
「行政に内部通報」&「転職活動開始」を

 

介護給付の不正事業所についてのまとめ

ここまで介護事業所の不正受給について記事を書いてきましたがいかがでしょうか?

実際のところ、介護給付金の請求制度そのものにも問題はあります。
だからこそこうした不正の抜け道が存在してしまっているのも事実です。

ただ勘違いしてもらいたくないのは、不正受給をしている介護事業所が増加傾向にあるというだけで、多くの介護事業所は法令を遵守した健全な事業所を運営を行っています。

だからこそ、そうした一部の不正をするような介護事業所の煽りを健全に運営をしている介護事業所が受けるような事があってなりません。

繰り返しですが、万が一不正の事業所を見つけてしまった場合は、容赦なく通報、そして自らは退散。

経営層はもちろんながら、我々介護従事者一人ひとりがこうした法令遵守やルールというものについて、厳しく受け止める必要があるのかも知れません。

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