早速ですがみなさん、「介護業界ってアナログだな」と感じることはありませんか?
特に異業種から介護業界に飛び込んでこられた方なら、その思いがより一層強いのではないでしょうか。
そしてこんな経験はありませんが?
「この仕事は、何でこのやり方で進めているんですか?」という質問に対して、「今までこのやり方だから、それで大丈夫。」という質問の返答になっていないやりとり。
時には、あえて手を掛け、時間を掛け、物事を進める事を美化し、評価する上司。
介護業界に限った話ではありませんが、やはり介護業界ではこうした風潮が強いと言えます。
昔と比べ大きく変わりつつある介護業界ですが、今回はこの点についてブログを書いてみたいと思います。
アナログを抜け出せない介護現場
まず、アナログを抜け出せない介護現場の例をいくつか挙げてみたいと思います。
例1:未だに手書きの介護記録
昨今では、介護記録にはPCやi-padを利用する介護施設が圧倒的に増加しています。更に進んでいるところでは、音声入力の導入を進めている職場までたくさんあります。そうした一方で「敢えて手書きを推奨継続している介護事業所」がまだまだ多く存在しているもの事実です。
例2:手作り必須のレク準備
レクの場面でも同様です。準備をする際に「職員の手作りを必須化している介護事業所」がまだまだ多く存在しています。
手作り感というものの良さも、もちろんあると思います。ただその一方で、100円均一にいけば同様、更にはもう少し良いものが買えそうなものでも、敢えて手作りにし、職員が仕事を持ち帰らなければいけない状況になることも。
例3:夜間帯の巡回
ただでさえ人手が少ない夜間帯に、利用者さんの様子を職員が見て回る。
介護現場では当たり前の光景ではありますが、こうした部分にも見守りセンサーのようなものを導入する事で、劇的に現場の業務量が削減されるなんていうこともあります。
ここに示したような例はあくまでも一部です。同じようなケースが介護現場には蔓延していると私は思っています。
ただ勘違いしてもらいたくないのは、私もアナログそのもの(手書き、手作り、見守り)を、否定したいわけではありません。
問題はこのアナログな状況が原因で、「残業する現場職員が増加」や「自宅に帰って作業をする職員が増加」と職員の負担になっては元も子もないということです。
テクノジーの進化に伴って「介護士が必要無くなる」という人がいますが、そんな事は現実に起こりえません。
ただテクノロジーをうまく使う側にたって、職場環境を構築しなければ、これだけ介護職不足が叫ばれている中で職員が働きたいと思える職場はもはや作り上げる事ができないと思っています。
なぜ、アナログから抜け出せないのか?どうすれば良い?
では、なぜ介護業界がアナログから抜け出せないのか?について、少し考えてみます。
①職員にアナログな人が多く、IT化への反対が根強い
介護業界の特徴として、今まであまりPC等に触れて来なかった年齢層(おじさん・おばさん層)が介護記録を電子化しましょうとなった場合、反発をされる懸念があります。事実、介護業界にはそうしたPCやi-padの使用を極端に苦手とし、毛嫌いする方々はたくさんいます。
でもそれは「あくまでも目先の話」です。毛嫌いする人がいたとしても効率化できるのであれば、指導し浸透させる事が必要で、それは早ければ早いほうが良いに決まってます。
②人員が不足し過ぎてそこまで手がまわらない
何か運用を変えるとなれば、そこには変更に伴うの労力が必要となってきます。しかしながら人手が足りず苦しんでいる環境下でそうした力を割くという事にはどうしても後回しになりがちです。事実介護現場では、こうした課題が浮き彫りになっても人手不足を理由に「だって前からこれだからOKでしょ」といった風習があります。ここに管理職が勇気を持ってメスを入れる事が必要です。
③過去や手を掛ける事を美化する風潮が未だに残っている
一番最悪なのがこのパターンです。効率化に取り組めない訳ではないにも関わらず「今まではこうだったから」「手書きや手作りの方が思いがこもっている」として、「手をかけること=素晴らしいこと」といったような何とも理解しがたい職場も少なからずあるようです。
手を掛けることでしか生み出されない価値が生み出せるのあれば問題ないです。でもそうでないのであればそれはやはり見直すべきですよね。
これら以外の理由もあるでしょうが、主な原因としてはここに挙げたような内容だと思っています。
個人的には過去と目先の負担にばかり目を取られて、長い未来に目を向ける事ができていないところから全てが派生しているのではないかと思っています。
最後に
こうした脱アナログ化にどう取り組むべきかについては、必ずしも正解があるわけでなく各経営者の皆様に委ねられる部分でしょう。
もちろん変化を試みた際の不安点としての「現場からの反発の懸念」「変革に伴う一時的な負担増」「変化に対しての戸惑い」等、いずれも理解に足りるものです。
ただし、これだけ介護職が不足している中で、業務の効率化を図ろうとしない事は、もはや自殺行為です。
もちろん人の確保や定着は必須。でも人手が足りないからこそ、手が足りないなら頭を使う必要があります。
現在も一部の介護施設ではIT化がどんどん進んでいます。もちろん成功例、失敗例もあります。
今後、こうした意識のある法人とそうでない法人での現場職員の負担格差は広がるばかりです。
目先の不満や負担にばかり目を向けてしまうと、変化に置いていかれ、負担が改善されない職場は最終的に職員にも逃げられてしまいます。
それこそ、未来にはロボットが介護職の職をを脅かすなんて話が飛び交う時代です。前述の通りさすがに現段階でそれがリアルになることは想定できません。でもそうしたテクノジーを有効活用するためにも、手を介して介護現場が時間が割くべきところとそうでないところの切り分けは本当に重要だと思います。
目先の反対や変化に恐れるだけでなく、しっかり先を見据えた運営が必要です。
今後まますます人手が足りなくなると言われる介護業界。
単純にどのように人を集めるのかという目線も大事ですが、同時にどのようにして現場の負担を減らすのかという目線がなければ介護業界での生き残りは難しいかもしれません。
【おまけ】
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