早速ですが、皆さんは「休む」という表現について、どのようなイメージを持たれていますか?
例えば人手不足かつ業務がハードな介護現場においては「休む」ということについて、どうしても「悪」「ネガティブ」として受け取られがちだと私は思っています。
事実、私自身が介護現場で勤務し始めた頃も「休む」ということを非常に後ろめたくネガティブに受け止めていたように記憶しています。
また人手が人手が足りない現場では、上司や同僚から「迷惑だ」という声も聞こえてくることが少なくありません。
そんな中、国もいよいよ「休む」ということについて、強制力を持たせるようになります。
有給休暇の義務化については、以前ブログで書いていますので、ぜひこちらをご覧ください。
https://goronyi.com/post-455/
また私自身、現場経験の重ね、またコンサル業等を通して視野が広がる過程で「休む」という概念についてだいぶ考え方が変わるようになりました。
今回はこの「休む」ということをテーマにブログを書いてみたいと思います。
「休むこと」の必要性
まず「休む勇気」云々の前に「休むこと」の必要性を理解しないことには始まらないと思いますのでこの点について少々。
大前提に人は度合いの違いこそあれど、仕事をすれば疲れる生き物です。
そして人は疲れた後には、しっかりと休まなければなりません。
なぜか?疲れは生産性を劣化させますし、ミスを生みます、気持ちをネガティブにします、更には休まない人が増えれば増えるほど、休みたい人が休みづらい環境が作られています。
それにも関わらず人手不足でハードワークする事が大前提となっている介護業界では「休む」ということをネガティブにしか捉える事ができていません。
さらには「無理して頑張っている人」「過度な頑張りを強要する人」が評価される傾向にあることは、非常に重要な問題だと思っています。
「無理して頑張っている人」は自分が好きでやっているので個人の自由では?という声も聞こえてきそうですが、私はそう思いません。
介護現場では、極端に言えば人の生死に関わる場面に遭遇します。
そんな環境下で判断や対応を求められる職場で働いているにも関わらず、疲れが仕事の生産性劣化やミスに繋がるような事はあってはなりません。
むしろ過度な頑張りはありがた迷惑だと言った方が良いかもしれません。
適切に仕事をするために、仕事のパフォーマンスを上げるために、さらに言えばサービスを受ける利用者の為にも適切な休みが必要だという事をまず認識する必要があると思っています。
だから「休むこと」は必要なことです。
「休ませる事」の必要性
「休むこと」の必要性を理解いただける方であれば、「休ませる事」が重要であることは容易に理解いただけるでしょう。
それにも関わらず「頑張りたい人間が頑張って何が悪い?」「そんな事言っても人手が・・・」なんて言う声が管理職のみなさんから聞こえてきそうです。
でも無理に残業している頑張っている職員、休みを取らずに頑張っている職員がいるにも関わらず、休ませる事ができないのであれば、それは管理職としての能力・資質の不足です。
人が足りない状況を職員に甘えて解決を図っているわけですから、当然ですよね。
しっかり職員を休ませるだけの労働環境の準備や採用活動を強化するのが、管理職の仕事のスタートラインです。
自分たちの能力が足りていない部分を「介護業界は・・・」「人手が足りず・・・」なんて言いながら、部下に過重労働を強いらせるというのはもっての他です。
未だに介護業界では「良いサービスをする=職員が自己犠牲のもと頑張る」というようなネジ曲がった発想で、勘違いしている管理職の方や職員の方がいます。
「良いサービスを」「良い職場を」という思いが少しででもあるのであれば、必ず休むということの重要性を理解してください。
そして「休ませる勇気」を持ってください。
休みがもたらす好循環
休むことの重要性が理解され、「休む勇気」「休ませる勇気」が職場に浸透するとリアルに好循環が生まれます。
休みの取れた職員には、肉体的にも精神的にも余裕が生まれます。
結果、周囲への気遣いができたり、仕事のスピードや質が上がったりと職場の雰囲気がよくなります。
介護業界でよく取り沙汰される人間関係の問題も、休みのメリハリが効かない中で、余裕の無くなる事も大きな理由だと思います。
また休みを与えたことで、職場に還元しようという職場への愛着が生まれます。
人は自分を大切にしてもらえていない職場に対して、愛着持ったり還元しようとはしないですよね。
これらの肉体的精神的余裕に加え、職場へ愛着が芽生えれば、労働環境は改善し当然離職率は下がります。
良いこと尽くしですね。
こんな事書いてると「お前の頭はお花畑か?」と言われてしまいそうですが・・・
でもこうした職ははリアルに存在しますし、今そうでない職場も目先の大変さだけに振り回せれるのでなく、まずは勇気をもって休む、休ませるという事に取り組んでください。
これからの介護施設は、「職員に選ばれる施設と選ばれない施設」に二極化していきます。
そして選ばれる施設にはこの「休む」という概念が定着していると私は思います。
「頑張りすぎる事」が大前提の介護業界では、労働環境は改善するわけもありません。
「休む勇気」「休ませる勇気」が当たり前に浸透した介護業界に生まれ変わることができれば、労働環境は劇的に変わると思います。
2019年4月の有給休暇義務化はその為のきっかけの一つに過ぎません。
経営者はもちろんですが、職員一人ひとりが頑張ることの意味を勘違いせず、休むことの必要性を理解することで現場環境が少しでも改善する事を願います。
【おまけ】
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