現場リアル

介護現場の挨拶が欠けると大変さが2倍になる理由

こんにちは、ごろにぃ(@goronyi_kaigo)です。

職場環境を課題視して、対策を打つ介護施設も少しづつですが増加傾向にある、介護業界。

皆さんの職場でも「現場を働きやすくしたい」との思いから「上司との面談」等が実施されるケースも増えているのではないでしょうか?

でも、ちょっと待った!

アンケートや面談といった対策の前に「日常の挨拶や声掛け」は当たり前に行われていますか?

実は意外に多くの介護施設で、こうした「挨拶や声掛け」が抜け落ちてしまっています。

そして日常のコミュニケーションや関係構築が行われずして、行われた面談で現場介護士はホンネを打ち明けるでしょうか?

そうした意味では、思いつきで行われる面談よりも、日常の挨拶や声掛けを通じた関わり、関係構築が大事だと言えます。

そして、それ以上に挨拶や声掛けの欠如した介護現場では、忙しさも倍増してしまいかねません。

今回はそうした部分について、記事を書いてみます。

介護現場で欠如する「挨拶や声掛け」

介護士の仕事と言えば「利用者さんとのコミュニケーション」や「職員との連携」等が大事だと言うことは、もはや誰もが知るところ。

ただし上でも書いたように、意外に多くの介護現場で、こうした挨拶や声掛けが不足しているという実態があります。

皆さんもこうした経験はありませんか?

・同僚がいつの間にか出勤して、いつの間にか退勤している

・朝から元気に「おはようございます」と挨拶をしても返事が返ってこない

・困っている上司や同僚に手を貸しても「ありがとう」の一言さえない 等々

また反対に「業務前の管理者への挨拶が必須」となっており、出勤したらまず施設中管理者を探し回る等という極端な例もあるようです。

もちろんこれはこれで考えものです。

介護現場で挨拶や声掛けが欠如する理由

では「挨拶や声掛けが、なぜ欠如するのか?」についても考えみたいと思います。

単純に忙し過ぎる

まず真っ先に思い浮かぶのが、この「忙し過ぎる」という問題です。

介護現場では、時間的にも精神的にも余裕が無い中で働いている介護士が少なくありません。

余裕がなく一杯一杯の環境が故に「おはようございます」の挨拶に返答ができていない。

合わせて業務の合間での「お疲れ様」「ありがとう」等の普通の声掛けもできないという事もあります。

そして挨拶のタチが悪い所は、1人がそうした挨拶を無視するような対応を取り始めてしまうと、対応を取られた側も次の日からは挨拶や声掛けをしないようになってしまったりと、悪循環が発生してしまいがちです。

必要性を感じていない

またその一方で「そもそも挨拶や声掛けの必要性を感じてないのでは?」という方も少なくありません。

明らかに雑談中で余裕があるはずにも関わらず、挨拶を無視する上司や同僚。

それこそ上司の中には、部下対しては「挨拶ぐらいしろ!」と説教するにも関わらず、「自分からは挨拶しない」というような方も少なからず存在します。

こうした方の思考回路はいささか理解しかねますが、一言「残念」と言わざるを得ませんね。

「挨拶や声掛け」が欠如する事の弊害

そしてこうした日常の挨拶や声掛けが欠如する事で、その他のコミュニケーションや現場での業務に支障が出てしまう事も少なくありません。

必要なコミュニケーションまで取りづらくなる

極端な話、挨拶をして相手から挨拶が返って来なくても業務遂行は可能です。

ただし、自分が挨拶をして相手から反応が無かったらどう感じますか?

・「機嫌が悪いのかな?」「嫌われているのかな?」という不安

・「何で無視をするんだ!」という怒り

こうした感情を持ちませんか?

そしてこうした「不安」や「怒り」は、現場での業務に大きな弊害を与えます。

本来スムーズに伝達されるべき業務情報であっても、「不安」や「怒り」が邪魔をしてしまい伝達に躊躇してしまったり、酷いケースでは「伝えない」という事にも成りかねません。

これは至ってシンプルは話です。

・自分を嫌っているかも知れない相手に、好き好んで話しかける人はいません。

・自分が腹を立てている相手に、好き好んで話かける人はいません。

こうした人間心情が業務の弊害となって現れてしまいます。

結果「業務スピードが落ちる」、最悪の場合「事故リスクが上がる」というシナリオまでありえます。

新人が育たない

そして上のようなコミュニケーションの弊害を特に受けやすいのが新人です。

新人の場合、一般的に既存の介護士以上に多くのコミュニケーションを取らなければ業務遂行できません。

しかし新人は「挨拶のない光景」を見慣れてはおらず、挨拶をしてくれない先輩や上司に対して、他の介護士以上に戸惑います。

そして「話しかけても良いのだろうか?」という不安や怒りがコミュニケーション不足、ひいては大きな業務弊害へと繋がります。

こうのような結果「人間関係が悪い職場」「教育してくれない職場」としてレッテルが貼られ、暗に退職を促すような事にもなりかねません。

ゴシップネタは活発

また余談ですが、こうした当たり前の挨拶や声掛けが不足しがちな一方で、噂話等のゴシップネタは積極的に飛び交う介護現場も多かったりします。

それこそゴシップネタ等の噂話は、介護業界に関わらず好きな方は多いですが…

ただ、挨拶などの当たり前のコミュニケーションが不足している中で、こうしたゴシップネタばかりが活発に飛び交う介護現場はもはや崩壊一方手前ですね。

挨拶や声掛けは上司で変わる

ただし、こうした挨拶や声掛けの欠如については、多くのケースで「上司次第」で変わってきます。

自ら挨拶さえしない上司は、話になりません。

その一方で、周囲がしっかり行えば比較的伝染しやすいものであったりします。

また、上で挨拶が省かれる理由の一つに「忙しさ」を上げましたが、実際のところ挨拶をしたからと言って忙しさが増すわけではありません。

まずは上司が挨拶や声掛けを当たり前に行い、自らが体現しながら現場に浸透させる事ができればそこまでハードルの高いものではありません。

実際多くの職場は当たり前にできている事ですしね。

最後に

いかがでしょうか。たかが挨拶、されど挨拶。たかが声掛け、されど声掛け。

この記事のテーマに「挨拶の欠如が忙しさ2倍」と書いた通り、大げさは話でなく挨拶や声掛けを蔑ろにした結果「業務トラブルが増加する」「退職が増加する」等のような現場崩壊に繋がる事がないとは、決して言えません。

「当たり前の事を当たり前に行わない」ということがこうした弊害になってあらわれます。

何より、朝から「おはようございます」と挨拶したものに対して「おはようございます」と元気に返答があるだけで前向きになれたりするものです。

そうした前向きな心情は仕事の中での行動に現れます。

元気に挨拶をし合う、声を掛け合うというような、当たり前が当たり前に行われる介護現場が増えてもらいたいものです。

逆に言えば、こうした当たり前が当たり前になっていない職場なのであれば、身の振り方も考える必要があるかも知れません。

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