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介護現場の幸せの鍵を握るのは? | | ごろにぃ@介護の世界をMARUHADAKA
現場リアル

介護現場の幸せの鍵を握るのは?

多くの介護施設にお伺いする中で、本当に強く思うこと。

それは、どの介護現場も「管理者」や「上司」でガラリと変わるものだなぁということ。

風通しが良く、職員の定着率も高かった介護施設が、管理者の交代により一気にブラック気質の定着力の低い介護施設に成りり下がってしまう事もあれば、逆も然り。

人と人が密接に関わる職場で且つ、問題が人と人の間で起きがちな介護業界においては、この管理者を始めとした管理職層のレベルが大事だという事を痛感させられます。

「介護経験が豊富」=「良い管理職」ではない

「名プレーヤー必ずしも名監督にあらず」とは言いますが、これは読んで字のごとく「現役時代に名プレーヤーと言われた人が、長じてその後『名監督』になるとは、限らない」ということです。

これを介護業界に当てはめれば、「良い介護士」「ベテラン介護士」が必ずしも「良い管理職」になれるとは限らないということです。

①求められる資質が全く違う

まず「現場の介護士」と「管理職」では、求められる資質そのものが全く異なります。

「利用者さんに寄り添った1対1の対応」に優れた介護士であったとしても、「冷静に職員という集団を取りまとめる対応」を熟さないといけないとなれば、求められる能力は全く違ってきます。

特に介護業界のように様々な手法や価値観が渦巻く環境において、それぞれの声に耳を傾むけつつ、職員を同じ方向に向かせる能力は並大抵ではありません。

②介護士としての経験値が視野を狭めるリスクも

また介護士としての経験が豊富にあり、成功体験を持っている人ほど、自分の価値観や介護スキルに自信を持っています。

成功体験が持ち合わせる事自体は良い事ですが、時にこうした体験が邪魔をしてしまい、複数の選択肢があるような場面においても「こうでなければならない」という過剰な決めつけをしてしまう事が少なくありません。

管理職になる程、介護現場の利用者さんとの距離は生まれてしまいがちです。

だからこそ現場で利用者さんと日々対峙している介護士の意見や考えに対してフラットに耳を傾ける余裕や謙虚さは必要です。

介護業界にマネジメント力がある人が少ない理由

またそもそもの問題点として、介護業界にはこうしたマネジメント能力や管理職としての資質を持ち合わせている人が少ないという問題があります。

①マネジメント面での人材育成環境がない

介護業界での研修や教育と言えば、どうしても現場職員に向けた、いわゆる「介護技術の向上」や「介護士としての考え方」についての研修が組まれがちです。

こうしたものが、増えてきている事自体は良いことですが、「マネジメント面での教育」となると、研修やカリキュラムがしっかり組まれている介護施設はそう多くはありません。

元々の資質も大事ですが、こうした「管理職を育成する」という観点が、業界全体としてもう少し必要な事は明白です。

②マネジメント能力不足が新たなマネジメント能力不足を生む

そしてこのマネジメント能力の不足は、新たなマネジメント能力の不足を生むという残念な悪循環を介護業界では発生させてしまっています。

マネジメントについて、何も教わらず、マネジメント能力を持っていない管理職は部下に対しても、そうした側面での指導を行う事ができません。

結果、そうした上司に育てられた介護士は、マネジメント能力が不足したまま管理職になり、同じことを繰り返します。

これが正に負の悪循環となります。

③能力判断以前に人が足りなさすぎる

そして人材不足の介護業界では、そうしたマネジメント能力有無が以前に、適任者がいないという理由で無理やり管理職に仕立て上げられるケースも存在します。

初めて介護業界に飛び込んだものの、介護士の退職が続き、能力有無を問わず半年後には役職者なんていう例も少なくありません。

「役職が人を育てる」とは言いますが、それはあくまでも資質が伴っている場合の話です。

こうした介護施設で見られる、人員不足からの管理職登用は問題の一つとなっています。

今後の介護業界に必要なこと

こうしたマネジメントのレベルに一定の問題を言わざるを得ない介護業界について、今後必要なことを考えてみました。

①現場経験と切り離した、適正な管理職登用

よく「現場経験の無い管理者はダメだ」という声を聞きます。

私自身、現場経験のある管理者の方が物事が円滑に進むことが多いとは考えています。

ただし管理職として登用をする場合には、現場での豊富な経験を有するか以前に、「現場に目を向けられるかどうか」「意見をまとめられるか」「適切に指導できるか」等々の管理職として資質面を切り分けて適正に評価することが重要となります。

それこそ、ただ古い介護士だからという理由で、管理職に登用されて現場が崩壊するという例は珍しくはありません。

②管理職になりたいと思える待遇や価値観を

また「管理職を目指したい」と思える介護施設でなければ、資質や能力が備えていたとしても誰も管理職になりたいとは思いません。

逆に言えば「管理職になりたい」と思える介護施設であれば、そこを目指して自身のマネジメント面も含めたスキルアップに励む介護士が増えるでしょう。

その為には、管理職に見合った「待遇」や「裁量権」を与える等のことも考える必要があります。

■せっかく役職についたにも関わらず、夜勤が無くなり給与が減った
■管理職になっても仕事が増えるだけで、何一つ決定権が無い
■結局、面倒な仕事を押し付けられるだけで、メリットが一切ない

こうした例も少なくありません。

管理職としての能力を求めると同時に、それに見合った待遇や環境を設けずして、良い管理職が育つはずもありません。

最後に

現場で働いている介護士の皆さんの中にも、「管理者が代わって職場が大きく変わった」というような経験をされた方もいるのではないでしょうか。

人と人の調整が肝になる介護現場だからこそ、人の調整をする管理職は、非常に重要なポジションとなります。

それにも関わらず、こうした価値観が備わっていないが故に管理職を育てると発想が今の介護業界には大きく欠落してしまっています。

その結果、安易な管理職登用であったり、名だけ管理職が生み出されてしまいます。

現場を変えたい、良い職場を作りたいという事であれば、まずはこうした管理職メンバーについての考えをしっかり改めてることが今後重要となるのではないでしょうか。

 

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