こんにちは「介護コンサルをしながら、現役介護士を両立」がモットーのごろにぃ(@goronyi_kaigo)です。
「給与が低い」「待遇が悪い」と何かにつけて問題視される介護士のお金事情。
・お金が貯まらない…
・給与が少なくて、生活が苦しい…
・お金が無くて、我慢の積み重ねだ…
こういった悩みを抱える介護士のみなさんも多いのではないでしょうか?
そこでTwitter上で「介護士の皆さん貯金の状況」についてアンケートを実施してみました。
今回は「介護士の皆さんが1人前の生活ができているのか?」という点に軸をおき「1人暮らし介護士の貯金状況」についてについて、掘り下げてみたいと思います。
1人暮らしの介護士の貯金状況
まず1人暮らしの介護士のお金事情についてTwitterでアンケートの結果から見ていきたいと思います。
「介護士の貯金は難しい」というアンケート結果
一人暮らしの介護士さん
または
一人暮らしをしていた介護士さん教えて下さい。
毎月いくら貯金していますか?
— ごろにぃ@介護コンサル (@goronyi_kaigo) April 22, 2019
300名近くの1人暮らしの介護士さんにご協力いただきましたが、結果はなかなか厳しい現実が突きつけられてしまいました。
・「1ヵ月の貯金が1万円未満の介護士」が実に50%
・「1ヵ月の貯金が3万円以上の介護士」がたった26%
このように1人暮らしをしている介護士の実に半数が「ほぼ貯金ができていない」という結論です。
それだけ介護士が、厳しいお金事情にさらされているという事です。
1人暮らしの介護士は、まず月3万円の貯金を目指そう
このように多くの1人暮らしの介護士が苦しんている毎月の貯金。
でも生きていく上では、きれい事抜きで貯金が必要です。そしてその為のお金が必要です
その為にも1人暮らしの介護士さんに、私から提案です。
まず月3万円貯金を頑張って目指しませんか?
なぜ月3万円の貯金なのか?
まず「なぜ3万円なのか?」
すみません、残念ながら私の独断と偏見です。
・私ごろにぃ自身が、1人暮らし時代に月3万円の貯金は無理なく実現できた
・調査結果から、4人に1人は月3万円以上の貯金を実現している
・感覚的に月3万円程度は無いと、いざという時に追い込まれてしまう
こうした完全なら私の価値観から導き出された「1人暮らしの介護士ができるラインとしての月3万円貯金。
繰り返しますが、別に「お金が全て」というわけではありません。
それこそ「お金が全て」だという方の多くは、介護業界以外を目指されている事でしょう。
でも人が生きていく上で、お金は必要です。
「贅沢をする為」でなく、「生きる為」に必要です。
「1人暮らし介護士」の月3万円貯金(例)
では「月3万円の貯金をしている介護士の家計簿は、どうなっているのか?」
その点についても、少し触れておきます。
私が介護士として1人暮らしをしながら、月3万円程度の貯金をしていた頃の収支状況が、こんな感じです。
収入 | 支出 | |
給与(手取) | 180,000円 | |
家賃 | 60,000円 | |
水道光熱費 | 13,000円 | |
通信費 | 12,000円 | |
食費 | 30,000円 | |
交際費 | 25,000円 | |
趣味 | 10,000円 | |
貯金 | 30,000円 | |
合計 | 180,000円 | 180,000円 |
もちろん、住んでいる地域や年齢、趣味嗜好によって大きく変わる部分だと思いますが、少しは参考になるのではないでしょうか?
ちなみにこちらは私が20代半ばの頃。埼玉の特養で勤務していた頃のものです。
ご覧いただくと分かる通り、
・特別に浪費が目立つわけはありません。
・逆に特別に節約をしていた訳でもありません。
至って一般的な水準と言えるのではないでしょうか?
副業をせずに、介護士が貯金月3万円を目指すには?
実際に副業をせずに「1人暮らしの介護士が月3万円の貯金を目指す」とした上で、考えなければならない事が2点あります。
・「労働収入を最大化する」
・「無駄な支出を削る」
必要なことは超当たり前のこの2点だけです。
無駄を省く事も大事ですが、私自身のモデルケースを見てもらって分かる通り「手取り18万円程度」が確保できなければ、普通に生活して月3万円の貯金は難しいかもしれません。
「無償労働」は排除しよう
まず一番大事な事がこの「無償労働」を省くという事です。
・サービス残業
・休日の無償出勤
・無償の会議、研修 等
万が一勤務先で、これらのような「無償労働」をしているのであれば、真っ先にその点を正しましょう。
ただでさえ給与が高いとは言えない介護業界で、自らの無償労働を受け入れる必要等あるわけもなく、正しく給与をもらえるように訴えるべきです。
体力に自信ありなら「夜勤を頑張ろう!」
また介護士の給与を考える上での「生命線とも言えるのが夜勤」です。
これについてもできる限り頑張る事をオススメします。
幸い1人暮らしであれば「子供がいるから夜勤ができない」「家事をしないといけないから夜勤ができない」という事も少ないかと思います。
夜勤手当自体は、ピンきりですが。
(例)1回5,000円の夜勤
➡週1回(月4回)入るだけで月2万円の給与上乗せ
もちろん身体を壊しては元も子もないので、身体と相談しながらである必要はありますが、体力や体調に不安の無い方であれば、やはり夜勤はオススメします。
「大変」なのは間違いないですけどね…
意外に手厚い1人暮らしの「住宅手当」
そして意外に見落とされがちなのが1人暮らしの「住宅手当」です。
持ち家の場合は適用されなくても「自身が世帯主の賃貸」であれば、住宅手当が支給される介護士施設が実は意外に多いのをご存知でしょうか。
特に社会福祉法人の運営する施設等では、「求人票で謳っていなくても、実は住宅手当の制度がある」という例も少なくありません。
住宅手当の為に転職する必要があるとまでは言いませんが、転職のタイミングではしっかりこうした「1人暮らしならではの手当」に着目しておく事も大事です。
無駄の排除はもはや鉄則
そして貯金をしていく上で、最も欠かす事ができないのが「無駄」の排除です。
現実的な話「介護士として働きながらやりたいことに好き放題お金を掛ける」その上で貯金を積み重ねるというのはほぼほぼ不可能です。
あくまでも「プライベート」と「仕事」における価値観のバランスの部分になりますが「浪費をしながらでも貯金をしたい」という思いがあるのであれば、むしろそれは介護業界以外をオススメします。
残念ながら私は介護士としての年収1,000万プレイヤーは見たことがありません(苦笑
「自分は経営者になる!」「副業で稼ぐ!」という方でもない限り、無駄を排除しなければならいのは間違いありません。
介護士が「将来月10万円の貯金」を目指せる理由
ここまでお読みいただいて、将来のお金に対して不安を覚えた介護士のみなさんもいるかもしれません。
でもそんな介護業界にも明るい話題はあります。
目立ったところで言うと、2019年10月から予定されている「処遇改善の拡張」です。
経験10年以上の介護福祉士1人につき、月額8万円の処遇手当を上乗せするといういうものです。
※詳細はこちらをお読みください。
また介護業界で検討されているのは、この処遇改善だけに留まらず、介護業界の処遇見直しは各方面で叫ばれている国としての課題です。
それこそ「国の後押しが期待できるトップクラスの産業」の一つがこの介護業界です。
まだまだ課題が山積みの介護業界ですが、そうした意味での伸びしろには十分期待できると言えるのではないでしょうか。
そうなれば、月10万円以上の貯金が叶う介護士が増える事も十分に現実的だと言えます。