こんにちは「介護コンサルをしながら、現役介護士を両立」がモットーのごろにぃ(@goronyi_kaigo)です。
よく「介護士は優しすぎる」という言葉を聞きます。
- 職場の迷惑になるから仕事を辞められない
- 皆頑張ってるから、サービス残業くらい仕方ない
- 利用者さんの暴力も介護士が受け入れないと
確かにこのような背景の裏には「優しい介護士」という人柄が現れているのかもしれません。
ただしその一方で同じ介護業界で働く介護士でも人柄やスタンスは実に様々。
その中でも多いのが「他人を認められない介護士」
- あの人の意見はいつもおかしい
- 大した経験も無いのに何いってんの?
- 私の意見が正しいに決まっている
このように周囲を一切認めようとはせず、周囲の意見に対して常に否定的な物言いしかできない介護士も少なくありません。
今回はそんな「他人を認められない介護士」について、掘り下げて記事を書いていきたいと思います。
「他人を認められない介護士」とは?
先日以下のようなTweetをしました。
意見を言うのは大事な事。
でも「意見を言う」と「他人の意見を否定する」を履き違えてる人があまりに多い…
他人が何かを言うたびに「でも」「だって」と否定だけは常に全力。
物事が進まない。
— ごろにぃ@介護コンサル (@goronyi_kaigo) May 28, 2019
介護業界には「他人を認めらた負け」と言わんばかりに、他人の意見に対して常に否定的な介護士が存在します。
■業務の改善案を出すと…
- 「うちは昔からこのやり方なの!」
- 「そんな事しても意味はない!」
- 「でも、どうせそんなのできないよ!」
このように誰かが意見を出すと、お局さん等食い気味に「全否定」する介護士が少なからず存在します。
そしてこの手の人でたちが悪い点が1点。
全力で否定はするものの、特に代替え案を提案するわけではなく「結局、話は進展せず」という結末を迎える事が少なくありません。
もちろん提案内容自体に欠陥ある場面もあるでしょうし、「否定する事」そのものが問題だとは思いません。実際「おかしなものはおかしい」「違うものは違う」と言えなければ、誤った選択が取られるわけですので、「否定する事」も非常に大事な事です。
ただし、あまりにも「否定する事」に躍起になって、物事の解決や改善ではなく「否定する事」をゴールにしているかのようなコミュニケーションをとる介護士が少なからずいるという事です。
これが正に「他人を認められない介護士」です。
そしてこの「他人を認められない介護士」になりやすいのが、お局さんであったり、発言権のある人であったりする場合も多く、介護現場の労働環境改善の足を引っ張るケースが少なくありません。
認められない原因はこの3つ
このように「他人を認められない人」の存在というのは、介護士に限った話ではなく、世間一般的にもある話です。
ただし、それでも介護業界には、こうした「他人を認められない人」が多いのではないか?と多くの介護施設を回る中でいつも感じさせられます。
その「他人を認められない理由」は大きく3つあると考えています。
1.余裕がなく変化が怖い
まず1つ目がこの「余裕が無く変化が怖い」というものです。
残念ながら多くの介護現場は、日常の業務に対して「時間的余裕」「精神的余裕」を持って取り組める機会が、格段に少ない状況にあります。
それだけに誰かの意見や改善案を認める事で、職場に変化がもたらされる事を極端に嫌う人たちがいます。
それが正に「うちは昔からこのやり方なので」という言葉等にも現れています。
確かに「変化させる」「改善させる」という場面では、一時的に変更まで負荷が掛かってしまうケースが少なくありません。
そしてそれまでのやり方が通用しなくなってしまいますので、古株であるほど抵抗感を示されるケースも少なくありません。
このように「余裕が無いが故に変化を嫌う」という事が少なからず介護現場でも起こっています。
2.自分に自信がない
また「自分への自身の無さ」が他人への攻撃や否定に繋がる事も少なくありません。
「自分に自信がなく、意見を自信持って言えない」こうした状況の裏返しとして「他人の否定」に走るようなケースも少なくありません。
実際、自分で意見考え発言する以上に、否定する事の方が労力的にも難易度的にも非常に低いです。
その自分の「自信の無さ」や「能力の無さ」について、見せないように全力で「他人を否定し」自分を誇示するようなケースも少なくありません。
3.自分が議論の中心にいたい
こちらは完全に自己中心的な考え方になりますが、一部では「自分が議論の中心にいたい」というもの存在します。
「自分が大好き」「自分がいつも正しい」「自分が一番優秀」このような極端な考えや価値観をもっていると「自分以外が出した意見は全て間違っている」と言わんばかりの評価をしてしまいがちです。
ここまで極端で無くても、そうした「自分中心にしたい」という願望が、根底に存在し「他人の否定」という行動に繋がる事も少なくありません。
他人を認めるだけで、業務は楽になる
さらにこの「他人を認めない」という行為そのものが、介護現場での業務を大変にする原因にも成りえます。
逆に言えば、「他人を認める事で業務が楽になる」という事も少なくありません。
否定だけでは、眼の前は何も変わらない
当たり前の話ですが、何かを解決しようと話し合いが行われたとしても「否定」だけで終わっては何も解決に至りません。
ただ否定するだけでなく、しっかりと代替え案を出すなり、議論を深め解決まで結びつけなければ意味がありません。また代替え案を出せないのであれば、否定ばかりするのではなく「まず一度やってみよう」くらいの余裕が持てなければ、状況に合わせて変化していく事ができません。
こうした「ただの否定」を「認める事」や「代替え案を出す事」に繋げなければ、眼の前に問題があるとして何も改善する事はありません。
否定ばかりの環境下では「否定する人」「言いなりの人」しか残らない
また「ただ否定だけをされた介護士」は、どの様に感じるでしょうか?
- 何も期待しないようになる
- 自ら物事を改善しょうとしなくなる
結果的に「否定ばかりする人」「言いなりの人」だけが残ります。
そんなネガティブかつ何の変化ももたらせない状況下では、職場環境が好転する事は何一つありません。
さらに言えば、職場環境の悪化に拍車をかける事にもなりかねません。
逆に言えば、認め合う事ができ、意見が言い合える職場であれば、職場環境が改善するのも当然の事です。
最後に
いかがでしょうか。
どこの職場にも1人や2人、相手を認める事のできない介護士、何でもかんでも否定する介護士が存在します。
でも残念ながら、ただの否定だけでは基本的に何も生まれる事はありません。
「良い職場」「働きやすい職場」と言われる介護施設は、ほとんどのケースで正しいコミュニケーションや意見交換が行われます。
そこにはもちろん内容に合わせて「否定」と「肯定」がバランスよく持ち込まれているものです。そしてただ否定だけをしている介護士は相手にされません。
繰り返しますが、否定をすることがダメなわけではありません。
一方的な否定だけでは何も生まれないという話です。
「否定をだけをしてやった気になっている人」「マウントをとったつもりになっている人」ぜひそんな介護士の見直しの機会となれば幸いです。