こんにちは「介護コンサルをしながら、現役介護士を両立」がモットーのごろにぃ(@goronyi_kaigo)です。
人間関係が何かと問題視される介護現場。
その中でも特に「介護士VS看護師」の職種間のバトルについても取り上げられる事がよくあります。
実際、私自身も多くの介護施設に足を運ぶ中で「介護士と看護師の不仲」を目撃する事があります。
ただそうは言っても「噂やネガティブエピソードは大げさに広がるもの」でもあります。
そこで「介護士」と「看護師」の人間関係について、世の中の介護施設が円満な関係を築けているのかについて、Twitterでアンケート調査を行ってみました。
今回はそのアンケートを掘り下げて見たいと思います。
「介護士」と「看護師」の不仲説は、世間の過剰反応?
「介護士」と「看護師」の不仲率は29%
先日「介護士」と「看護師」について、Twitterでこのようなアンケートを実施しました。
よく言われる介護現場での介護士と看護師の不仲。
確かにそういう場面も見るけど、実際みなさんの職場はどうですか?
教えて下さい!— ごろにぃ@介護コンサル (@goronyi_kaigo) April 24, 2019
このアンケート、実に643名もの方がお答え下さいましたので、介護業界の介護士と看護師の関係性を示すのには、十分な声を聞くことができたと言えるのではないでしょうか?
そして肝心の結果がこちらです。
Q.職場の「介護士」と「看護師」の関係は?
・むしろ良い関係…24%
・至って普通の関係…47%
・やっぱり不仲の関係…29%
「29%の職場で介護士と看護師の関係に問題がある」という声が聞こえる一方で「24%の職場で介護士と看護師の関係が良好」という声も聞こえます。
「思ったよりも不仲の職場は少ないんだな」というのが、正直な私の感想です。
「不仲率29%」をどう見るか?
ではこの「29%の職場で介護士と看護師が不仲」だという結果について、どのように考えるかですが、私としては「大きな問題ではない」というのが考えです。
・介護士同士でも「人間関係」が問題視されている中、対看護師の29%の不仲が特別とは言えない
・裏を返せば「71%の職場が良好もしくは普通の関係性」を築くことができている
・職種間というよりは、人と人の部分に問題があり、その根源に職種の違いがあるだけ
「介護士と看護師の間に壁が一切存在しない」とは言いませんが、やはり一部のエピソードが誇張されてしまったり、上でも書いたように根本は「人と人」の部分の問題であり、それが職種の違いに見えているだけではないでしょうか。
何が原因で不仲になるのか
繰り返しの通り、介護士と看護師の関係を特別に問題視する必要はないと思います。
ただそうはいっても、一部では「介護士と看護師の関係構築に苦しんでいる介護現場」が存在するのも事実。
その点についてもせっかくですので、少し掘り下げて考えてみます。
「介護士目線」と「看護師目線」での不満
こうした人間関係の問題は往々にして、双方に問題があるものですが、お互いの目線でよく言われる不満を考えてみます。
「介護士目線」での看護師への不満
・看護師が、上から目線で指示をしてくる
・大した仕事をしていないのに、看護師の方が高待遇
・看護師は処置の時に現場へ顔を出すだけで、大変なのは介護士ばかり
・看護師も日常の介護を手伝ってくれれば良いのに
・介護士の仕事に口出しをしてくる 等々
「看護師目線」での介護士への不満
・利用者さんの状態変化に気付けていない事が多い
・資格も持っていないのに口出ししないで欲しい
・看護師が指示をしても、介護士がそれに応えてくれない
・すぐに「看護師さん助けて」と頼ろうとされる
・ケアの内容が雑 等々
これらはあくまでも一例にしか過ぎませんが、このような不満を職種間が持ち合っている事が少なくありません。
お互いを理解し合おうとせず、見下し合う傾向
こうした不満の例を見ていて感じる事は、「お互いの職種としての立場を理解しようとできていないという事」や「不必要に見下したり、見下されていると感じたりしてしまっている」という事です。
本来、介護士と看護師とでは、上からでも、下からでもなく、横の関係であり、お互いの立場が違えば求められるものも違います。
・介護士は、生活の側面から利用者さんと支える立場
・看護師は、医療的な側面から利用者さんを支える立場
このように守備範囲が違うわけですから、本来はお互いに補填し合う事で良い介護をしていいく必要があります。
「資格」が関係構築の邪魔をする事も
またこうした関係構築を苦戦させる要素として「資格」の違いもよく取り沙汰されます。
・介護士のケアには、無資格~介護福祉士まで幅広い資格者が従事できる
・看護師の医療行為には「看護師」という明確な資格が必要
この資格における業務範囲の差で、看護師が介護士に対して知らず知らずにマウンティングをとっている、さらには介護士が勝手にマウンティング取られていると感じる事も少なくありません。
また他にも看護師の方が「資格取得までの難易度(時間、労力、コスト)が高い」「介護業界における職種としての希少性が高い」等の看護師の資格価値の方が高いとする材料が存在する事も事実です。
ただしこれらはあくまでも、資格の差であり、職種の差である訳で、介護士と看護師を切り分ければ良い話です。
ただそれを切り分けられずに、「資格の差」をどちらが上か下かで考えてしまう傾向を払拭できない点に問題があります。
「介護士」と「看護師」の良い関係構築のポイント
「立場」と「役割」の違いを理解し「人」として付き合う
関係構築の一番のポイントは、やはり介護士と看護師は「立場」と「役割」の違う職種だと切り分けるという事です。
そしてお互いの違いを比較し合う事ではなく、認め合い上手く協力し合うという事です。
その為にもまずは「邪念」を捨てるという事です。
「資格」で相手を見るのでなく、「人」としての相手をしっかり見る事がスタートラインです。
「人」としての相手を理解し、認めた上で、資格・職種に応じた立場で役割を果たし協力し合う事が大事になります。
「看護師は…」「介護士は…」という思い込みが一番余計な思い込みです。
管理職の看護師への理解と差配も重要なポイント
また看護師が孤立してしまったり、介護士と対立してしまったりする背景には、管理職の力不足や配慮不足も一定関係してきます。
介護施設で起きてしまいがちなのが、管理職自身が看護師に対して「苦手意識」を持っていたり、職種間の連携を築けずにいるという事です。
理由は簡単で、今介護現場で管理職をしている方の多くは、元々介護士として介護現場で働いていた方が大半です。
管理職が看護師に対して起こしてしまいがちな事
①看護師業務への業務理解や切り分けが不足している
②看護師にうまく指示ができない
③無意識のうちに、過度に看護師に気を遣う
④結果、他の介護士からの看護師への反感を買う
このように管理職層の看護師への理解の低さや過度な気遣いが、現場介護士のストレスや看護師との関係構築の邪魔をしている事があります。
そうした意味でも、まずが管理職自身が介護士と看護師の立場や役割の違いを明確に切り分けで、フラットに関わる事が重要です。
それにより、現場感の不均一が無くす事が、良好な関係構築の根本に必要な事です。
最後に
最後までお読みいただきありがとうございます。
繰り返しになりますが、関係性を問題視される「介護士」と「看護師」の問題。
先ず大前提にあくまでそれは一部の話であって「良好な関係、問題のない関係」を築く事ができている介護施設が大半であるという事です。
でもその一方で介護士と看護師の職種間でのトラブルや関係性に課題を抱えている介護施設が存在するというのも事実です。
そしてその根本には「介護士」と「看護師」職種感での不必要な比較のし合いやマウントの取り合いがあるという事です。
大事なことは「職種」で人を見るのでなく、まず先に「人」を見ること。
その上でしっかり関係構築をして、職種間の役割や立場に応じて助け合うという姿勢です。
繰り返しになりますが、その為にも上司や職場でのフラットな環境が必要があります。
本来協力し合うべき介護士と看護師がいがみ合っても誰も幸せになりません。
ぜひ正しい関係性のもと正しい情報交換や助け合いが行われ、正しいケアが行われる介護施設が増えて欲しいと願います。
最後に、それでも「うちの職場の介護士VS看護師はそんな生易しいものじゃない」「もうやっていけない」そんな方に向けて、私がオススメできる転職サイトをいくつか挙げて起きます。
良ければ参考にして下さい。
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