こんにちは、ごろにぃ(@goronyi_kaigo)です。
介護士不足の介護現場では「退職希望者を引き止める」という事はもはや日常茶飯事です。
この記事をお読みいただいている方の中にも退職を申し出て「強い引き止めにあった」という経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
介護士不足はわかる。
だから引き止めをしたい気持ちもわかる。
でも「ちょっとこの人は…」っていう介護士がせっかく退職を申し出ても必死に引き止める上司。これが引き止められた介護士を勘違いさせるきっかけになり、介護現場を追い込む結果になる。
— ごろにぃ@介護コンサル (@goronyi_kaigo) April 10, 2019
確かに「有望で貴重な介護士が退職してしまう」ともなれば、引き止めたくもなると思います。
ただし中には「何でこの人を引き止めるの?」と疑問を持たずにはいられない例も少なくありません。
今回はそうした「間違った引き止め」について、記事を書いてみます。

引き止める必要のない介護士とは?
そもそも話です。
これだけ介護士が不足している介護業界で「引き止める必要のない介護士なんでいるの?」という疑問を持つ方も少なくないかもしれません。
ただそれとこれは別問題。各介護現場には1人、2人そうした人がいるものです。
①無断欠勤・無断遅刻何でもあれ
まず介護現場に意外と多くいるのが「無断欠勤」や「無断遅刻」を平気で行う介護士です。
また連絡をして遅刻するにしても、それがあまりにも日常的になってしまっている介護士もいます。
どれだけ介護士が不足していたとしても、決められた時に出勤のしない、自由奔放な働きをする同僚や部下であれば、周囲の介護士の負担が増すだけです。
そうした介護士とはお別れするのが一番ですね。

②口は動くが、手は動かず
またベテラン介護士に多くなってしまいがちなのが「口は動くが手は動かない介護士」です。
介護現場ではコミュニケーションをとるも大事な仕事の一つです。
ただしそれ以上に業務量を熟すことも大事な仕事です。
「この人とシフトが一緒の場合は、動いてくれないから大変」「愚痴ばかり聞かされて、仕事が進まない」等という例も少なくありません。
指摘して直るものであれば問題ありませんが、慢性化してしまっている場合はやはり厳しいですね。

③ルールブックは私自身です
また介護現場では「正解がない」とはよく言われますが、それを良い事に同僚介護士の意見や考えに全く耳を傾けずに「ルールは私です」というような介護士もいます。
議論の成り立たないこの手の介護士は、場合によっては周囲の介護士を攻撃的に避難したり(ひどいケースは嫌がらせまで)と周囲を萎縮させるだけの「ガン」になってしまう事もあります。
一見仕事ができるような介護士であっても、このように周囲を萎縮させてしまったりするようでは退職いただいた方が良いかもしれません。
その辺りのバランスも見る必要があります。
引き止める必要のない介護士の共通点
上でいくつか例を上げましたが、引き止める必要のない介護士というのは、基本的に現場にマイナス要素を持ち込む介護士です。
・真面目に出勤し、真面目に仕事をしない事で、同僚に迷惑をかける
・周囲のモチベーションを低下させる立ち振舞を行う
このように単純に「1人分の仕事をしない介護士」や「周囲に1人分の仕事をさせない(モチベーションを下げる)介護士」であるならば、退職いただいてまだ見ぬ介護士に期待を込める方が有益だと言えます。
なぜ引き止めなくて良い介護士を引き止めるのか?
ではそうした「引き止める必要のない介護士」をなぜ引き止めてしまうのか?
そんな上司の気持ちや考えを解説します。
①絶望的な介護士不足
一番多いのはやはり「介護士が足りず、背に腹は代えられない」というものです。
普通に考えれば「1人の介護士が他の10人の介護士のモチベーションを下げている」ともなれば引き止める必要がないというのは当たり前の話しです。
ただしあまりに介護士が足りず「人員配置基準を割る程、介護士が足りない」というケースもあります。
また管理者や上司自身に余裕がなく「退職に対して過剰に反応してしまう」という例もあります。
介護現場の余裕の無さが全面に押し出されている介護現場程、こうした目先だけを見た引き止めが行われがちです。
②上司には問題介護士の姿を見せていない
また中には「問題のある介護士が、その姿を上司には見せていない」というケースもあります。
「上司の評価」と「同僚の評価」に大きなギャップがあるのは珍しい事ではありません。
無断欠勤等は論外ですが、働きぶりについて「同僚や部下に対しては超攻撃的な介護士」が「上司が相手になると謙った丁寧な介護士を演じる」というような事もあります。
こうしたものに騙されてしまっている上司や管理者が、問題点のある介護士を貴重な介護士だと誤った認識をしているケースもあります。
そうとも知らず、上司が必死に引き止めるという事も日常茶飯事です。
③介護士の働きぶりを把握していない
また「そもそも現場介護士の働きぶりを一切理解していない」という上司もいます。
そして理解もせずに引き止める上司も少なくありません。
よく言われるのが「人員配置の足し算、引き算だけをして引き止める」というものです。
「1人退職してマイナス1になれば、1人採用してプラス1にしなければならない。」
「だったら目の前の介護士を引き留めよう」
そんな安直な計算だけをして、必死に引き止める例も少なくありません。
引き止めた事による弊害
こうした引き止める必要のない介護士を引き止めてしまうと、引き止め前以上に職場環境は悪化し問題が大きくなります。
①周囲の介護士のモチベーション低下
基本的に引き止める必要のない介護士とは、同僚や上司・部下から「辞めて欲しい」と思われている介護士です。
そうした介護士が自ら退職の申し出をするわけですから、周囲の介護士からすると千載一遇のチャンスです。
それを状況理解していない上司が潰したとなればどうでしょうか?
「えっ、何で?」と上司への不信感に繋がります。
更には「うちの上司は現場を見てくれていない」という不満に繋がります。
結果、引き止めに成功してもとに戻っただけのはずが、周囲の介護士のモチベーション低下や職場不振を助長させる事になります。
②引き止められた介護士の勘違いを助長
また影響を受けるのは、周囲の介護士に限った話ではありません。
引き止められた介護士は「自分は必要とされている!」と自信を持ちます。
そして引き止められるという事は「自分のやり方は正しい」と認識します。
その結果、退職を申し出る前以上に介護士がそれまで以上に自由奔放な働きぶりになってしまう事も少なくありません。
そしてその煽りを受けるのは、いつも一緒に働く現場の介護士です。
最後に
いかがでしょうか。
このように誤った評価や誤った認識のもと「退職しても良い介護士までもが引き止められてしまう」という事が介護現場では横行しています。
記事内でも書いた通り、そうした介護士を引き止めてしまうと結局、引き止め前以上のストレスや負担が現場の介護士にかかってしまいます。
①上司が正しく現場介護士の働きぶりを評価する。
②目先の「介護士不足」と「引き止めるか否か」は別物として考える。
こうした本来のあるべき体制がなければ、介護現場の環境が改善するどころが悪化の一途を辿るのは目に見えています。
この点をむやみに引き止め行為をしてしまいがちな管理職の方には、是非とも見直してもらいたいと思います。
こうした問題を抱える介護現場の少しでも参考になれば幸いです。
