現場リアル

「介護事業所のコロナウイルス対応」53%が未対応の状況

こんにちは、ごろにぃ(@goronyi_kaigo)です。

私は、新卒からこれまで約15年の間に「介護現場」→「現場管理職」→「転職コンサル」と経験を重ね、現在は介護コンサル会社に所属しながら、介護士として現場のお手伝いもさせていただいています。

このブログでは、そんな私自身の経験や考えについて、個人的な見解として発信させていただいています。

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それでは早速本題です。

今回は、いま世間の注目を独り占めにしている「コロナウイルス」について、介護事業所の運営という側面から少し触れてみたいと思います。

※コロナウイルスに対しての見解は様々な意見が飛び交っており、私自身医療の専門家でもありませんので、その当たりは割愛させていただきます。

 

介護事業所に対してもコロナウイルスへの対策要請

今回のコロナウイルスについては、上記の通り様々な見解や情報が飛び交い、中にはこうした世間の反応を「過敏すぎる」という受け止め方もあるようです。

ただし表面的な感染者数の増加ペースとその水面下での潜在的な感染者状況を予想するに、世間でも言われる通り感染力が非常に強いウイルスだという事は間違いないようです。

またコロナウイルスの感染力の猛威を受けて、厚生労働省からも介護施設に対しての対策要請が出されています。

以下、抜粋記事を参照ください。

「緊急時以外は面会制限」「物品受け渡しは玄関で」…厚労省が高齢者施設での対策要請〔読売新聞〕

厚生労働省は24日、介護施設などでの新型コロナウイルスの集団感染を防止するため、面会の制限や、職員らの体温計測の徹底など、対応策を自治体に通知した。東京都内の介護老人保健施設で職員の感染が判明したことを受けた措置で、自治体を通じて全国の高齢者が暮らす施設などに対策の実施を求める。

通知では、特別養護老人ホームなどは、緊急でやむを得ない場合以外、可能な限り面会を制限することが望ましいとした。面会する場合は、面会者に体温を計測してもらい、発熱があれば断るよう求めている。

職員については、出勤前に体温を計測し、発熱などの症状がみられる場合は出勤しないことを徹底する。施設内で働く職員だけでなく、利用者の送迎にあたる職員や、ボランティアも対象となる。

施設の利用者の送迎については、車に乗る前に、家族や職員らが本人の体温を計測し、発熱があれば利用を断るようにする。

物品の納入などで施設に出入りする業者についても、受け渡しは玄関などの限られた場所で行い、入館の際は体温を計測するなどの対応を求めた。

(引用) 2020年2月25日 読売新聞

 

介護事業所のコロナウイルス対策例

上記の通り、厚生労働省からも対策について、通知が示されていますが、正直なところ目新しいものはありません。

現実問題ととして利用者さんを目に前にするサービス展開する介護事業所が「テレワーク」「サービス停止」と言ってもできることに限りがあるのは事実ですが、少なくとも以下のような基本対応は多くの介護施設が心がけるべきだと思います。

  1. 「手洗い」「うがい」「消毒」の再度徹底
  2. 職員・利用者の検温での対象把握
  3. 発熱者や予備軍と思しき職員や利用者さんには出勤・利用を断る
  4. 家族・その他の面会制限
  5. 業者等、外部からの訪問者をできる限り制限

普段からインフルエンザの感染対策等をしっかりしているような介護事業所からすれば当たり前のことばかりかもしれませんが、こうした基本的な対応はやはりとって然るべき状況だと思われます。

 

介護事業所の53%は、特別対応はしておらず

一方で、介護事業所の対応状況に目を向けると以下のようなアンケート結果となりました。

 

Q介護事業所でコロナウイルスに対して「面会制限」「利用制限」の対応をしていますか??

  • 対応している…47%
  • 対応していない…38%
  • 対応検討中…15%

これらのように、意外にもコロナウイルス対応している介護事業所が50%を下回る結果となりました。

繰り返しますが、コロナウイルスに対してどのように向き合うべきかは様々な情報が飛び交っており、必ずしも正解がないというが今の状況です。

一方で、上記でも触れているような「面会制限」や「利用制限」等の対応は、その気になればすぐに取り掛かる事が可能なものです。

もろもろの各現場での事情があるのは承知の上で、それでもやはりこの対応状況については、少し余裕を持ちすぎているのではと個人的には感じてしまいます。

 

介護事業所にとっては死活問題になる事をもう少し考えた方が良いのでは?

繰り返しますが、今回のコロナウイルスに対しての情報は、何が正解かは見えない状況であるのも事実です。

実際、世間が騒ぎすぎだという声もある通り、私自身も必要以上に過敏になる必要はないと考えています。

それでも上記で触れたような基本的な感染予防の対策は打つべきではないでしょうか?

例えば未だに
「ちょっと熱っぽいんですけど、出勤します」という介護士に対して「ありがとう、シフトきついから助かる」というような返答をする管理者

これらのように、もう少し危機感を持っても良いのでは?と感じる場面が少なくありません。

「周囲の同僚の為に」を振りかざして、体調面に不安がある中出勤しているようであれば本末転倒です。

「利用者さんやご家族為に」と面会制限や調整の一つしないのであれば、それもまた本末転倒です。

もちろん人手不足の介護事業所において、シフト調整をする事ひとつでも苦労が耐えないことは重々承知しています。

それでも高齢者というリスクの高い方達を相手にするサービスだけに、もう少し慎重に対策を打つべきだと思わずにはいられません。