現場リアル

「介護士なのに…」という「偏見」や「イメージ」に苦しむ介護士

こんにちは「介護コンサルをしながら、現役介護士を両立」がモットーのごろにぃ(@goronyi_kaigo)です。

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突然ですが、介護に関わらず世間では職業や職種に対してのイメージや偏見が少なからずあるものです。

・営業と言えば、元気でハキハキしている

・経理と言えば、真面目で細かい

こうした職種や職業へのイメージはある種どうしようもないものですし、実際少なからず当たっている部分もあったりするものです。
ただし、皆が皆そういった職業や職種のイメージ通りの「人柄」や「価値観」をもっているかと言えば、そんなはずありません。

それだけに、こうした「決めつけ」や「偏見」に対して、嫌な思いをしたり、イメージだけが先走るようなケースも少なくありません。

今回はそんな介護士への「イメージ」や「偏見」、そしてそうしたものへの強い決めつけの風潮について、私自身の経験も含めて記事にしたいと思います。

世間の介護士へのイメージ

実際介護士がどのようなイメージや偏見が持たれる事が多いのかについても、少し掘り下げて考えてみたいと思います。

私の考える「世間の介護士へのイメージ」を上げると大きく3つです。

①優しく、奉仕精神が強い

②お金への執着が低く、やりがい重視

③我慢強く、温厚な人柄

 ①優しく、奉仕精神が強い

介護士の仕事は、「日常生活に支援が必要なお年寄りを支える仕事」ですので、「優しい」というようなイメージはある種必然かもしれません。

また過酷な労働環境でも身を粉にして頑張るという自己犠牲へのイメージが「奉仕精神」に結びつけられる事もあります。

②お金への執着が低く、やりがい重視

お金に対しての拘りについても同様です。
決して待遇が良いと言えない中で働き続ける介護士は「お金」に拘りがないとイメージを持たれたりするものです。

「お金よりやりがいを大事にするのが介護士」だというイメージや偏見も少なくありません。

③我慢強く、温厚な人柄

また人柄についても同様で、介護のように3Kや5Kと言われる労働環境で働く事のできる介護士は「我慢強い」というイメージ。
そして、利用者さんのペースや時に無理な要望に応えようとする介護士への温厚な人柄だとするイメージも少なくありません。

「介護士なのに…」が介護士を苦しめる

先日このようなTweetをした所、多くの介護士さんに共感の声がいただけました。

実際、「何の仕事をしてるの?」という質問に対して、「介護士」と答えるとこのような人柄や価値観の人をイメージする人が少なくありません。

そして、勝手に作り上げたイメージと違うために「介護士なのに…」という謎の失望感を示されるケースも少なくありません。

私自身もそうしたイメージや偏見に対して嫌な思いをしたり、またそうした経験を聞くことがよくあります。

・「介護士なんだからお金よりやりがいが大事でしょ」と待遇改善を後回しにする介護業界

・ボランティア活動等の募集があると「介護士なんだから参加しなよ」というご近所さん

・家事が疎かになると「介護士なのに気にならないの」という家族

・「介護士なんだからもっと優しくしてあげてよ」という友人

これらのように「介護士なのに」「介護士なんだから」というその人個人の価値観や人柄が職種へのイメージが先行し、決めつけられる事も少なくありません。

そうした声が介護士に与えるストレスも実は意外に大きかったりするものです。

介護士は「職種」であり、人と成りを表すものではない

このように「介護士」という職種へのイメージが過度な偏見を生み出し、無駄に介護士というものの「あるべき姿」を作り上げています。
ただし、当たり前の話ですが「介護士」はその人の価値観や人柄を示すものでも何でもなく、ただの仕事です。

様々な価値観や考えを持っている個人が、なにかの縁で「介護士」という仕事についているだけに過ぎません。
それを「介護士なのに」「介護士なんだから」という言葉で、価値観や人柄を示すものにするのはあまりにもお粗末です。

介護士だとしても様々な価値観や人柄の人がいます。
それは普段から介護現場に精通している、私自身も日々感じることです。

だからこそ、悪いい意味で言えば人間関係に問題があったりするものです。

最後に

いかがでしょうか?
介護士に限らず、普段から職業や職種が故に個人へのイメージや偏見が作り上げられる事は少くありません。

ただしそこに過度な期待を込めて「介護士なのに」「介護士なんだから」と作り上げられた姿とギャップが生じる度に声を上げられては、介護士もたまったものではありません。

職種でくくって決めつける前に、しっかり個人を見てもらいたいと感じずにはいられません。