現場リアル

「インフルエンザの予防接種」介護事業所は法人負担で必須化すべき!

こんにちは、ごろにぃ(@goronyi_kaigo)です。

私は、新卒で介護業界に飛び込み11年間介護現場や管理職を経験してきました。
その後、転職コンサルに5年間従事し、現在は介護コンサルをする傍ら、介護現場で介護士としても現場のお手伝いをさせていただいています。
当ブログではそうした中での経験や思いについて、書き記していきます。

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それでは本題です。

今年もこの季節がやってきました、そうですインフルエンザです…

特に介護現場で方々にとっては、この時期のインフルエンザは死活問題です。

  • 職場内で蔓延させてしまったらどうしよう…
  • 体力の衰えた利用者さんを罹患させたらどうしよう…
  • 同僚が罹患するだけで、自分のシフトが崩壊する事も…

こうしたように罹患による様々なリスクはもちろん、職場の混乱が自身のプライベートに影響与えるというようなケースも少なくありません。

今回はこのインフルエンザについて、介護事業所の目線で記事を書いてみたいと思います。

 

インフルエンザには罹患する覚悟で準備するべき

毎年猛威を振るうインフルエンザ。
できる事なら罹患したくないというのが、恐らく大半の人の願い。

ただ大前提に理解しておくべきなのは、どのように頑張っても「罹患する時は罹患する」ということです。

近年では毎年1,000万人程度人が罹患しますので、10人に1人もしくはそれ以上は罹患するわけです。

ある程度の人が集まる介護施設においては、なかなか避けて通るには難易度の高い問題です。

そうした意味では「罹患しない努力をする」という事も大事ですが、「罹患しても蔓延させない」というところまで、一括に考え対策しておく必要があります。

 

インフルエンザに対しての最低限の対策

上でも書いたとおり「罹患しない」という事だけでなく「蔓延させない」という事が大事なインフルエンザ。

そうした中でまず一般的に言われるのは、以下のようなものが挙げられると思います。

  • 感染源を断つため為の手洗い、うがい、消毒
  • 衛生を保つ為の空気の入れ替えや湿度の調整
  • 症状を低減する為の予防接種推奨

■参考 高齢者介護施設における感染対策マニュアル(引用:厚生労働省)

この辺りは、さすがに昨今の介護事業所では浸透していると思いますし、国からも様々なマニュアルや指針が出されています。

まずは特別な対策ではなく、こうした基本的な事をしっかり取り組む事が必要なのは言うまでもありません。

 

インフルエンザの予防接種は法人負担で義務化するべき

そしてインフルエンザの対策について話題になると決まってでてくるのが「予防接種をどうするのか?」という問題。

「法人の費用負担で摂取は必須」というところが多い一方で、未だに「予防接種は個人の判断に委ねる」等という介護事業所まで実に様々です。

中には「摂取は必須だけど自己負担で」という事業所もあり、この辺りが介護士の小さな不満になっている等の声もよく聞きます。

ちなみに今回はその辺りの実態についてTwitterで以下のようなアンケートをとってみました。

 

結果としては以下になります。

■介護事業所におけるインフルエンザの予防接種の状況(有効回答数473名)

  1. 予防接種必須&手当支給(52%)
  2. 予防接種必須&手当無し(13%)
  3. 予防接種任意&手当支給(21%)
  4. 予防接種任意&手当無し(14%)

この結果からわかるように、予防接種の必須化が65%(①+②)、手当の支給が73%(①+③)となっています。

ちなみに個人的にはこの数字、決して高いのもではなく全介護事業所が「予防接種必須でかつ手当支給」で良いのではないかと考えています。

もちろん予防の全てが予防接種だとは思わないですし、予防接種に対しての効果有無、必要性について、否定的な意見があるも承知のところです。

それでも「摂取が万が一の罹患でも症状を和らげる」というのが大方の調査や意見。

それであれば「体調が許す方には基本的には摂取を促すべきであり、その為の費用補填についても徹底するべきではないのか?」というのが私の見解です。

 

法人が予防接種費用のケチるリスク

上記で「インフルエンザの予防接種徹底」と「法人の費用負担」について示しましたが、それでもなお法人毎に見解は様々だと思います。

  • 介護従事者たるもの自己責任として摂取は自己負担ですべきだ
  • 強制にしなくとも、どうせや摂取してくれるだろう

このように「介護従事者たるもの」「大丈夫だろう」というように、個人に責任を押し付けたり、楽観視するような考え方を持っている法人も少なくありません。

ただし、こうした法人ほど結局職場内でインフルエンザの罹患者を増やしたり、蔓延させている傾向にあるというのが私の認識です。

そして、結局蔓延してから「明日からはインフルエンザの予防接種を徹底しよう!」というように後手後手の対応をしている法人を見ることも少なくありません。

そして何よりも、法人のそうした曖昧な姿勢や小さな費用負担の有無が現場介護士の士気を下げるようなケースも少なくありません。

繰り返しますが、インフルエンザの対策は予防接種に限った話ではありません。

ただそれでも予防接種に対しての対応一つで、現場の蔓延リスクを高めたり、現場介護士の士気を下げる可能性があるのであれば、まずは是非介護事業所での予防摂取の徹底と事業所のコスト負担の徹底が行われるべきではないかと考えます。

結論、全介護事業所が法人負担でインフルエンザの予防摂取を受けさせた方が良い、というのが私の見解です。